【日本ハム】ドラ4・万波が仮契約 契約金で家族に恩返し「旅行に行ってほしい」

スポーツ報知
仮契約を交わした横浜高・万波

 日本ハムからドラフト4位指名された横浜高・万波中正外野手(18)が12日、東京・有楽町の日本料理店「大志満 椿壽」で入団交渉を行い、契約金3500万円、年俸520万円で仮契約した。

 仮契約を済ませた学生服姿の万波は、初々しい表情で北の大地での活躍を誓った。「プロ野球選手になるんだなと思って、身が引き締まる思いになりました」。まずは千葉・鎌ケ谷の2軍施設で鍛錬を積み、一刻も早く札幌Dで暴れることを目標に掲げる。「1軍のペナントレースで活躍するのがプロ野球選手だと、自分は思っています。1日も早くそこでプレーしたい」

 万波のプレーを見ていると、何だか元気になる-。ファンに活力を与えられる選手が、目指すべき理想像だ。「お客さんありきの世界でもあるので、ファンの方たちが盛り上がってくれるような言葉を、何かやりたいと思っています。そういうキャラクターになりたいというのがある。明るい、中心にいる選手になりたいと思っています」。そのためにも、まずは鎌ケ谷で汗と泥にまみれる覚悟だ。

 憧れの選手にメジャー通算630本塁打を放ったケン・グリフィー・ジュニアを挙げ、バリー・ボンズの打撃フォームを参考にしていると語る18歳。将来的なメジャー挑戦については「おこがましいので、先のことは考えられないです。まだプロ野球のキャリアも始まっていないので、まずは1年1年、必死にやっていきたい」と謙虚に語った。

 そのケン・グリフィー・ジュニアは鎌ケ谷スタジアムオープン初年度の97年11月、同球場でのフリー打撃で推定160メートル弾を放ち、到達点には記念碑が建てられている。「知らなかった。びっくりしました。すごいですねえ。ぜひ入寮したら、見に行きたい」と心を躍らせた。夢の人が、今後の修行の地に縁があるというのも、やる気アップにつながるだろう。

 契約金は親孝行に使う。何を贈るかについて聞かれると「お金をあげようかなと思っています。自分でチョイスしてもらいたいですね」と豪快な打棒だけでなく、贈られる側への気配りも高校生離れ。「育ててもらったので、自立して親に迷惑をかけないようにしたい。リフレッシュも兼ねて、両親と姉で旅行に行ってほしいと思います」と瞳を輝かせた。規格外のパワーに技術力を磨き、愛する家族へたっぷりと恩返しする。

 <万波中正>(まんなみ・ちゅうせい)2000年4月7日、東京・練馬区生まれ。18歳。中学時代は「東練馬シニア」で投手、外野手。陸上部員としても活躍し、1年時に100メートル障害で都大会2位、3年時は砲丸投げで全国大会出場。横浜高では3年連続夏の甲子園出場。高校通算40本塁打、投手としても最速147キロをマーク。コンゴ人の父と日本人の母を持つ。190センチ、90キロ。右投右打。

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