【楽天】育成ドラ2則本佳樹、兄・昂大超え 比較の重圧を「バネに」誓う

スポーツ報知
契約交渉終了後、ユニホーム姿で投球フォームを披露する則本佳樹

 楽天から育成ドラフト2位で指名された山岸ロジスターズ・則本佳樹投手(24)が13日、静岡・島田市内で支度金200万円、年俸250万円(金額は推定)で契約合意した。兄はチームのエース・則本昂大投手(27)。右腕は目標に「兄超え」を掲げ、兄と比べられるプレッシャーとも真っ向から戦って、力に変えることを約束した。

 兄そっくりのイケメンの顔は緩みっぱなしだった。則本佳は、契約交渉を終えてユニホームに袖を通すと、緊張から解き放たれたように、喜びがこみ上げてきた。「まさか楽天のユニホームに袖を通すとは思ってもいなかった。すごくうれしいことなので、これから期待に応えられるように頑張って行きたい」。力強く話す言葉に、実感を込めた。

 兄・昂大は言わずと知れたチームのエース。6年間で75勝を挙げ、侍ジャパンの常連だ。今後はチームメートとなり、同じ右腕としてしのぎを削っていくことになる。育成として入団する現在は、兄の背中は遠く、あまりにも大きいが「兄は超えるべき目標だと思っているので、肩を並べて投げられる選手になりたい」と“兄超え”を目標にした。

 当然、いばらの道であることは理解している。今後はなにかと兄と比較されることも増えていくだろう。他の選手にはない重圧と戦っていくことにはなるが「(兄と)比べられて当然ですし、そのプレッシャーが僕のエネルギーになると思っているので、それをバネにやっていきたいと思います」と自信をのぞかせた。

 投球スタイルは150キロ超の速球でねじ伏せる兄とは違い、得意のツーシームを軸に、変化球で打たせて取るタイプだ。担当した山田潤スカウト(47)は「150キロではなくても、140キロ前後で打者が空振りやファウルになる質、キレや伸びのあるボールを目指してほしい」と期待した。「兄と同じ舞台で投げられるように、これから頑張っていきたい」と佳樹。夢への一歩を踏み出した。(安藤 宏太)

 ◆則本 佳樹(のりもと・よしき)1994年5月14日、滋賀県生まれ。24歳。大滝小3年の時に、多賀少年野球クラブで野球を始める。北大津高3年夏に甲子園出場も1回戦敗退。近大では右肘手術などの影響で、登板はわずか1試合。昨年、山岸ロジスターズに入団。最速は145キロ。174センチ、76キロ。右投左打。家族は両親と兄2人。

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