【侍ジャパン】初開催のマツダで広島祭り!田中が同点打、菊池がVスクイズで逆転

スポーツ報知
9回田中同点打菊池Vスクイズ

◆日米野球第4戦 侍ジャパン5―3MLBオールスター(13日・マツダスタジアム)

 あうんの呼吸が、本拠地で鮮やかな逆転勝利を呼んだ。2点を返し、同点に追いついた直後の9回1死一、三塁。菊池は打席に入る直前、稲葉監督に声をかけた。

 「2球目にスクイズはどうですか?」

 今季のシーズンで失敗なし30犠打を誇る職人に指揮官もうなずいた。「1ボールになったので、サインを出して本人(菊池)も理解して実行してくれた」。初球のスライダーを見逃した後、2球目の真っすぐを一塁側に転がした。「打球が強かったので30点」と自己採点は辛口だったが、三塁走者の田中広がヘッドスライディングで生還した。

 同点タイムリーを叩き出したのも赤ヘルだ。1点差としてなおも1死二塁から、田中広が中前適時打。二盗と敵失で一気に三塁へ到達。決勝ホームも踏んで「広島のファンの前でいいプレーができた」と顔をほころばせた。これにはマエケンも「田中、菊池はそういうプレーがうまい。こういう情報の少ない試合では有効」と脱帽だ。

 逆転した直後の1死二、三塁では柳田が叩きつけるような遊ゴロで5点目をもぎ取った。稲葉監督は「あの1点は大きな意味を持つ。ゴロゴーのサインで1点を取る。日本らしく続けていかないといけない作戦」とパワーに対抗する侍野球に手応えを口にした。

 「寒かったけど、声援のおかげで熱い試合ができた。あと2つ、必ず勝てるようにチーム一丸で活気ある試合がしたい」。殊勲の菊池はファンに頭を下げた。カープさながらの機動力で日本が勝ち越しに王手をかけた。(表 洋介)

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