【日本ハム】ドラ1吉田輝星、仮契約「勝てる投手に」冬の間に即戦力化…契約金1億円年俸1000万円
日本ハムにドラフト1位で指名された金足農・吉田輝星投手(17)=175センチ、84キロ、右投右打=が15日、秋田市内のポートタワー・セリオンで契約金1億円、年俸1000万円で仮契約を結んだ。28社、81人の報道陣が詰めかけるなか、1年目からフル回転するために“進化の3か条”を掲げた。
〈1〉直球のレベルアップ 最速152キロを誇るが、新たに155キロを目標に設定。「(今の直球は)プロになると足りない。それ(球速)プラス、キレとコントロールを意識していきたい」と球質、制球面を含めた全体的なレベルアップを目指す。
〈2〉新球に着手 スライダー、カーブ、フォークなどを操るが、プロでは決め球となる絶対的な球種が必要だ。「できるだけ直球に近い(変化の)軌道でいけるように。カットボール、ツーシームは覚えられたら」と新球挑戦に意欲を見せた。
〈3〉下半身強化 身長178センチと身体面で似ている楽天・則本の投球フォームを参考にしている。「下半身の使い方がうまい。身長が足りない自分には、そういうところが重要になってくる」と分析。現在は走り込みなどで下半身を鍛え、体重は夏の甲子園から4キロ増の85キロ。プロ仕様の土台づくりを進める。
来年1月の新人合同自主トレから、プロとしての人生が始まる。「今までは部活だったけど、仕事になったら野球の感覚で違いが出てくる。球界を代表する投手になりたい。調子がいい時も悪い時も、試合をつくって勝てる投手に」。日本ハムの将来を担う黄金ルーキーが、スタートラインに立った。(小島 和之)
◆吉田輝星「カニが食べたい」 24日のファンフェスティバル(札幌D)では、輝星を含む今年の新人選手にちなんだ企画が実施される予定となった。球団関係者によると、新入団の8選手を紹介するコーナーが設置され、集合写真風に写真を撮ることができるという。輝星は北海道の印象を聞かれ「秋田よりも雪の量は多い。海鮮系の料理がおいしいと聞いている。自分はカニが好きなので、食べてみたい」と話していた。
◆「輝く星に一番近い」秋田名所セリオンで 仮契約を結んだ秋田市内のポートタワー・セリオンは、高さ143メートルで秋田県内で最も高い建造物。大渕スカウト部長は「秋田を背負うってものがあった方がいい」と説明し、「輝く星に一番近い」などの理由などで決定されたという。仮契約後の会見が行われた「セリオン・リスタ」には多くの植物が観賞用に植えられており、輝星は「普段から木とかは見ているんですが、農業高校生から見てもきれいだなと思います」と笑顔だった。