【楽天】石井GM「カズヒサ節」封印 浅村に「背番3」4年20億円級大型契約で直球勝負

スポーツ報知
浅村との交渉を終え、会見に臨む楽天・石井GM(カメラ・関口 俊明)

 楽天は18日、西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使した浅村栄斗内野手(28)と、都内で初めての入団交渉を行った。かつて西武でチームメートだった石井一久ゼネラルマネジャー(GM、45)が、立花社長も交えて約2時間、直接交渉。代名詞ともなっている「カズヒサ節」を封印し、“初恋人”に直球勝負でラブコールを送った。

 交渉後の会見場。いつものゆるい空気はなかった。「あまりかっこいい言葉はいらないなと思います。殺し文句は必要じゃないんじゃないかなと思う」。4年20億円級の大型契約を提示したとみられ、これまで西武でつけていた背番号3も用意。「セカンドを守れて打撃もすごくて、背中で引っ張れるスペシャルな選手というのはなかなかいない。もう現れないと思う」と、熱意をぶつけた。

 西武に宣言残留することも視野に入れる浅村に、自身の経験談も惜しみもなく伝えた。石井GMは2001年オフにポスティング・システムでヤクルトからドジャースに移籍。07年オフにはヤクルトから西武にFA移籍した。「移籍ということをマイナスに捉えて欲しくなかった。(移籍により)プレーヤーとしても人としても幅が広がるという話をさせていただきました」と、後輩を必死に口説いた。

 今年9月にGMに就任し、交渉の席に“初出馬”。これまでとは違う立場に、「感触ですか? よく分からない。実際、手にするものでもないので。(言葉が)響いているか響いていないかはよく分からない」と、胸の内を吐露した。今後もソフトバンク、オリックスを交えた競争は続く。「優勝するために大事なピースだと思っている。ぜひ来ていただきたいなと思います」と、最後まで実直だった。(安藤 宏太)

 〇…浅村はこの日、会見場に姿を現さなかった。当初は取材に応じる予定だったが、楽天の広報は「(浅村が)他球団との交渉が全て終わってないということもあり、公平性を理由に取材には応じないことになりました」と説明した。浅村は宣言残留も視野に入れているが、獲得に興味を示しているソフトバンクとは16日に非公開で接触。オリックスとは19日以降に交渉を行うとみられている。

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