元オリックス・本西厚博さん、女子硬式「ハナマウイ」助監督就任 男子クラブチーム設立も

スポーツ報知
ハナマウイ女子硬式野球部の助監督に就任した本西厚博さん(前列左から3人目)は初練習でナインを指導した

 プロ野球の阪急、オリックスなどで活躍した本西厚博さん(56)がハナマウイ女子硬式野球部の助監督に就任したことが20日、分かった。

 ハナマウイは今春、創部3年目を迎えるチーム。昨年、全日本選手権、全日本女子硬式クラブ選手権で優勝するなど2冠。女子プロを交え日本一を決めるジャパンカップでは、プロの埼玉アストライアを6回コールドで下し4強入りするなど成長著しく、本西助監督の就任で、ジャパンカップ優勝を目指す。

 この日、チームは千葉・富里市の「ハナマウイボールパーク」で始動。本西助監督は優しいまなざしで選手の動きをチェックし「選手が本当に野球好きなのが分かった。ブランクはあるけれどそれなりの動きを見せてくれた」と評価した。

 ハナマウイは森賢司社長(62)が経営する介護サービス会社が母体のチームで、選手は社員としてデイサービスの施設で働きながらプレーしている。監督を務める森社長は「レベルが高くなっているのでボクが教えられることも減ってきている。プロの経験を伝えて欲しい」と本西助監督を招聘(しょうへい)した理由を語った。

 本西監督はロッテ、楽天でコーチを経験し、昨年まで3年間、BCリーグ・信濃の監督を務めた。一昨年は創部以来初の優勝に導き、昨年限りで期間満了で退団していた。

 本西助監督は3人の娘がいる。選手に対して「まるで娘を見ているよう」と目を細めるが、子育ての経験から女性との接し方を熟知。絶妙のタイミングで声をかけるなど雰囲気作りにたけている。侍ジャパン女子代表「マドンナジャパン」でも主将を務める出口彩香主将(26)も「話しやすくて何でも相談できるお父さんみたいです。バッティングが苦手で今年は長打を打ちたいと思っているんで教えてもらいたい」と話した。同じくマドンナジャパンの阿部希(19)も「優しいし、一人一人丁寧に分かりやすく教えてくれる。色々聞きたい」と目を輝かせた。

 森社長は「男子のクラブチームを作って、本西さんに監督を務めてもらう予定です」と新たなプランをぶち上げた。女子同様に選手を社員として採用し、都市対抗を目指し、千葉県野球連盟への加入を目指している。「会社にとって人材は宝。野球を続けたい人に色々な選択肢を与えたい」と森社長は支援を考えている。

 本西助監督は「(女子チームは)昨年と力が変わっていないので、レベルアップしてジャパンカップ優勝を目指したい。男子はプロに選手を送りたい」と意気込む。異例の男女両チームの指導者として、球界に旋風を巻き起こすつもりだ。

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