【DeNA】筒香、外国特派員協会で少年野球、高校野球のトーナメント制に警鐘

スポーツ報知
日本外国特派員協会で少年野球の指導のあり方について講演する筒香嘉智

 DeNAの筒香嘉智外野手(27)が25日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で「日本の野球界は変わらなければならない」というテーマで記者会見を行い、少年野球や高校野球における勝利至上主義からの脱却を改めて提言。少年や高校生の体を守るためにも、トーナメント制からリーグ制への移行や球数制限の導入などを主張した。

 筒香は「野球人口が減少しているという現状がありますが、日本全国の少子化、人口減より6倍から10倍のスピードで野球人口が減っているとのデータが出ています」と指摘。「小さい子どもたちが野球をやりたいにもかかわらず、無理をしすぎて手術をしたり、けがをして野球を断念したケースを、僕自身何度も見てきました」と問題提起した。

 その上で「選手の将来的な活躍よりも、今勝つという、今の結果が重視された勝利至上主義が一番問題がある」と主張。「骨格のできていない子供たちの大会のほとんどがトーナメントで行われています。どうしても選手の成長よりも、今の試合に勝つことが優先されています」と少年野球や高校野球の大会の過密スケジュールが肩肘への過度な負担を招いている現状に警鐘を鳴らした。

 さらには少年野球の指導者の怒声や暴言、体罰も野球人口減の元凶と語り、「スポーツマンは対戦チームや仲間に敬意を払い、お互いリスペクトしなくてはならない。信頼関係が生まれて、子供たちは成長していく。スポーツの価値をみんなで高めていく行動が必要だと思っています」と球界の未来に向けて、改善は急務であると訴えた。

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