【楽天】ブラッシュ、好仕上がり“マイペース調整”許可

スポーツ報知
ティー打撃でも快音を連発した楽天のブラッシュ

 1日からのキャンプインを控えた楽天は31日、キャンプ地の沖縄・久米島で合同自主トレを行った。1軍スタートする選手は久米島野球場で約2時間、汗を流し、4番候補として期待される新外国人ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)=前エンゼルス=は屋外フリー打撃に登場。約50スイング中、全て左越えで4本のサク越えも放つなど好調をアピールした。

 マイナー通算169発のブラッシュが、キャンプインの前日に早くも4番候補に名乗りを上げた。瞬間最大で6メートルの向かい風が吹く中、フリー打撃で約50スイング中、4本のサク越えを放った。恐るべきパワーを見せつけ、「すごく良いスイングができた」と笑顔で振り返った。

 196センチの長身で、立派なあごひげ。一見すると、いかつい風貌だが、性格は真面目という。練習中にはオコエ瑠偉外野手(21)と、通訳を介して積極的に会話を交わし、スイングの助言を授けた。食事では常に箸を使うなど、日本の文化になじもうとしている。

 安部井寛チーム統括本部長(44)は「移動中にも、ブラッシュがウィーラーに積極的に話しかけていた。日本の野球を勉強したいという姿勢がある」と評価する。だが勤勉な性格ゆえに、“焦り”を不安視する声も。石井一久GM(45)は練習後、ブラッシュに「持っているものを初日に全て出そうとしなくても大丈夫。1日1日、できることをやろう」と声をかけたという。せっかくの4番候補を負傷離脱させる訳にはいかない。性格と潜在能力を評価したからこそ“マイペース調整”を許可したようだ。

 昨年のチーム打率は2割4分1厘でリーグワーストだった。最下位からの巻き返しに向け、ウィーラーを含めた助っ人砲の活躍は欠かせない。ブラッシュは「数字の目標はない。その場面場面で、必要とされる打撃を心がける」と意気込んだ。貧打にあえぐチームの救世主となれるか。(高橋 宏磁)

 ◆ジャバリ・ブラッシュ(Jabari Blash)1989年7月4日、アメリカ領バージン諸島セント・トーマス島生まれ。29歳。2010年ドラフト8巡目でマイアミ・デード大からマリナーズに入団。16年にパドレスでメジャーデビュー。18年はエンゼルスに所属。メジャー3年間123試合で8本塁打22打点、1割8分6厘も、マイナーでは9年間で768試合169本塁打500打点、2割6分6厘。196センチ、106キロ。右投右打。年俸1億2000万円(金額は推定)。背番号は「69」。

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