【広島】ドラ1小園に松田オーナー「ケツ大きいな」…デカ尻は過酷な“メシトレ”で作った

スポーツ報知
松田オーナー(右)の見守る前でノックを受ける小園(カメラ・義村 治子)

 広島のドラフト1位・小園海斗内野手(18)=報徳学園高=が3日、宮崎・日南キャンプで松田元(はじめ)オーナー(67)の大絶賛を受けた。オーナーがグラウンドに入り、遊撃後方から見守る異例の“御前特守”で、軽やかな守備を披露した。

 午前9時半。異例の光景に報道陣がざわめいた。松田オーナーが遊撃の後ろに歩み寄って仁王立ち。早出特守に挑んだ小園を目で追い始めた。転がされた球を素手で受けては一塁に送球する姿に、名物オーナーは「動きがええ!」と、うなずいた。

 賛辞は止まらない。「手(グラブさばき)が柔らかい。打撃も柔らかくて、前(フォロー)が大きい」。そして、「ケツも大きいな」と続けた。野球選手にとって持久力の源、ガソリンタンクとも言える尻の筋肉をオーナーはつぶさにチェック。「ドラ1で獲ったばかりの時はもっと細いと思っとった。けがが心配だったが心配せんでええな。(厳しい練習に)ついてこれると思う」と、1軍キャンプ“完走”に太鼓判を押した。

 デカ尻は過酷な“メシトレ”で手に入れた。高校1年時は体重68キロ。だが早朝食、朝食、昼食、夕食に続いて午後9時にも夜食。減らない腹に飯を詰め込んで84キロまで増やした。母・こず江さん(44)は「少しでもおいしく食べてもらおう」と電気炊飯器をやめ、手間はかかるがうまさが増す釜で炊いてバックアップ。野球部引退後の年末年始も、大食いとトレーニングに明け暮れた小園は、「あまり鏡は見ないんですが、(下半身が)大きくなったとみんなに言われます」と、胸を張った。

 オーナーの熱視線にも、「分からなかったです」と、練習に集中していた様子だ。シートノックでは憧れの田中広と遊撃を守り、「思ってもなかった貴重な時間を過ごせました」とウットリ。フリー打撃では84スイングで6本のサク越えを披露した。ともに1アーチのみだった過去2日間からの大躍進に、緒方監督は「初日は緊張していたかもしれないが、日を追うごとに動きが良くなっている。バットも振れているし、楽しみですね」。コイのドラ1は尻もバットも急成長の一途だ。(田中 昌宏)

 ◆小園 海斗(こぞの・かいと)2000年6月7日、兵庫・宝塚市生まれ。18歳。逆瀬台小1年から「宝塚リトル」で野球を始め、光ケ丘中では「枚方ボーイズ」で、ロッテのドラフト1位・藤原(大阪桐蔭高)とはチームメート。3年時にU―15日本代表。報徳学園高では1年春からレギュラー。高2、高3時にU―18日本代表。甲子園は2年春に4強、3年夏に8強。昨年ドラフトで4球団競合の末、1位で広島入り。178センチ、84キロ。右投左打。家族は両親と妹。年俸800万円。

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