【楽天】近藤、残り「4枠」開幕ローテ奪取へ3回無安打無失点

スポーツ報知
阪神との練習試合に2番手で登板し、3回を無失点に抑えた楽天・近藤(カメラ・豊田 秀一)

◆練習試合 阪神5―2楽天=特別ルール=(14日・宜野座)

 楽天は14日、練習試合で阪神と対戦した。4回から2番手で登板した近藤弘樹投手(23)が3回無安打無失点。ともに先発ローテ入りを目指す池田隆英投手(24)が3回2失点、西口直人投手(22)が3回3失点と苦しむ中、ただ1人0封に抑えて、開幕ローテ入りへ一歩前進した。

 淡々と、近藤が9つのアウトを積み重ねた。最速141キロの直球に、変化球を織り交ぜてヒットは1本も許さず。任された3回を打者9人、1奪三振、無失点で投げ終えた。上々の滑り出しとなったが、満足する様子はない。「結果として、0に抑えられただけ」と笑顔すら見せなかった。

 1日から始まったキャンプでは意欲的に練習を積み重ねてきた。肉体を追い込んだ中で迎えた初実戦。「7~8割程度」という直球は最速141キロ止まりだったが、平石洋介監督(38)は「へばっている中で、良かった」と及第点の評価を与えた。

 走者を背負った場面でも、成長をうかがわせた。チームの課題の1つが守備力の向上。久米島キャンプから盗塁阻止を目的とした練習をこなすなど、投手陣全体で“超速クイック投法”に取り組んできた。近藤は4、6回に、ともに一塁に走者を置いたが、改良したクイック投法で盗塁を阻止。指揮官は「クイックピッチも試合でしっかりできた」とたたえた。

 相手打者のバットをへし折る場面もあった一方で、課題も残った。4回1死からと6回無死から、ともに四球を与えた。足立捕手の好送球もあって盗塁は許さなかったが、伊藤智仁1軍投手コーチ(48)は「無駄な四球が致命傷になることもある」と険しい表情で、制球力の向上を課題に掲げた。

 右腕は「変化球が思ったところにいってない。まだまだ課題がある。これからまだ試合はあるので、修正していけたら」とさらなる成長を誓う。現時点では6人のうち、則本昂大投手(28)と岸孝之投手(34)が当確で「4枠」が空いている開幕ローテ。近藤は徐々にステップアップして、その座をつかみ取る。(高橋 宏磁)

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