【ロッテ】ドラ1藤原3安打2打点!中日・笠原&田島攻略し他球団007絶賛

スポーツ報知
8回2死二塁、田島(左)から右線へ同点二塁打を放つ藤原(捕手・大野奨=カメラ・渡辺 了文)

◆練習試合 中日6―7ロッテ(14日・北谷)

 ロッテのドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が14日、中日との練習試合(北谷)に「1番・中堅」で先発出場。同じく高卒1位の根尾(中日)、小園(広島)に先駆けて実戦初安打をマークすると、2本の適時打も放ち、3安打2打点と大暴れした。侍ジャパンの一員として昨秋の日米野球で好投した笠原、中日の守護神候補・田島を攻略。フルスイングを貫きながら、試合の中で一線級の投手に適応するセンスを見せた。

 スタンドを埋めた観衆の心を、爽快なフルスイングでわしづかみにした。バレンタインデーに、藤原が無限の可能性を示した。実戦19打席目の初安打に始まり、2度の得点機にタイムリー。両軍最多3安打を放ち、最後は決勝のホームを踏んだ。

 藤原「1本目はすごくうれしかった。その後も自分の形で打てたので、良い結果が出ました」

 特大スケールの藤原ショーは3回に幕を開けた。日米野球でMLBを5回無失点に封じた笠原の直球を振り抜き、痛烈に一、二塁間を破る“プロ初安打”。4回2死一、二塁では石川翔の低め145キロに力負けせず“プロ初適時打”となる中前タイムリーを放った。8回2死二塁では通算75セーブの田島からライト右へ運び、快足を飛ばして同点二塁打。NPB球団との初戦で3安打2打点と主役を張った18歳に、井口監督もスターの資質を感じ取った。

 井口監督「タイムリーに価値がある。そういう星の下に生まれた選手。日々成長している姿が他の選手の刺激にもなる」

 たった3時間の中で鮮やかな成長曲線を描いた。初回、振り遅れ気味の空振り三振に倒れると、井上から「少し足を上げるのが遅い」と指摘を受けた。2打席目には即座にコンマ数秒のズレを修正。8回の最終打席は直球を待ち、田島のスライダーを芯で捉えた。「最後の打席が一番、自分のフォームで打てました」。打席を重ねるごとに進化を遂げる好素材に、ネット裏の偵察隊もうなった。

 西武・亀井チーフスコアラー「真っすぐを待って変化球に反応するセンスがある。1、3番で秋山のようになるのでは」

 オリックス・曽我部スコアラー「4回は変化球で追い込まれて真っすぐを打った。高校生レベルではできないこと」

 同期の根尾や小園より一足先に初安打&初適時打を放った金の卵は、今後の実戦も積極的に起用される予定。「1試合1試合、成長したい。『成長』をテーマにもっとうまくなれるようにしたい」。早くも桜満開の沖縄で、藤原の才能も花開き始めた。(宮脇 央介)

 ◆藤原 恭大(ふじわら・きょうた)2000年5月6日、大阪・豊中市生まれ。18歳。大阪桐蔭では1年夏からベンチ入り。昨夏の甲子園では、根尾(中日)、柿木(日本ハム)、横川(巨人)らとともに史上初となる2度目の春夏連覇を達成した。2年連続U―18侍ジャパン選出。高校通算32本塁打の長打力に、俊足と強肩を併せ持つ。家族は両親と兄。181センチ、78キロ。左投左打。

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