２４年パリ五輪で野球・ソフトボール、空手が存続危機

　２０年東京五輪で３大会ぶりに復帰する野球・ソフトボールが、空手とともに存続の危機に直面している。２４年パリ五輪で再度の追加種目入りを目指すが、開催都市が今月下旬にも国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）に提案する有力候補に、名前が挙がってきていない。

　フランスの公共ラジオはこのほど、東京五輪で実施されるスケートボード、サーフィン、スポーツクライミングに加え、昨年の夏季ユース五輪で初採用されたブレイクダンスの計４つが候補として検討されていると報じた。ＩＯＣ委員でもあるパリ五輪組織委員会のエスタンゲ会長は「東京五輪から継続性はあるものの、同じである必要はない」と、フランスでの人気や若者へのアピール度を考慮する方針を示している。

　野球・ソフトボールはフランスでの人気が高くなく、同会長の「追加種目のために会場を新設しない」との条件も障害。世界野球ソフトボール連盟（ＷＢＳＣ）は一部国際大会での７イニング制導入や、野球を簡略化したミニゲームの普及促進でアピールするが、苦しい情勢に変わりはない。ＩＯＣは３月の理事会で選定し、６月の総会に諮る。