【ロッテ】安田尚憲、4安打で存在感 後輩・藤原に「負けていられない」

スポーツ報知
9回、4安打目となる左前打を放つ安田

◆練習試合 斗山4―7ロッテ(15日・具志川)

 2年目のレギュラー奪取を目指すロッテの安田尚憲内野手(19)が、15日の韓国・斗山との練習試合(具志川)に「6番・三塁」でフル出場し、4安打と存在感を示した。14日の中日との練習試合(北谷)では、ドラフト1位の藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が3安打。1年先輩のドラ1スラッガーは「後輩には負けていられない気持ちはあります」と、藤原に1安打上乗せして、進化した打撃をアピールした。

 レスラーのような大きな体から、硬軟自在の打撃を繰り出した。2年目を迎えた安田は、確実な進化を遂げていた。カウントに応じたアプローチで3方向へ4安打。一発へのこだわりを持ち続けながら確実性アップを印象づけ、レギュラー奪取へ好スタートを切った。

 「内容には納得してませんが、いい結果が出た。追い込まれて簡単に三振するよりは、しぶとく打てて良かった。でも単打4本なので…。僕は外野の頭を越してこそですから」

 オーバーフェンスでしか満足感を得られないのは、生粋のスラッガーの証し。試合後の安田は少し複雑そうだった。ただ、新フォームによって、長打の魅力は消さず、確率を上げることに成功した。昨季は1軍で打率1割5分1厘。昨年は立てて構えていたバットを、今季は寝かせることで対応力がアップ。4回1死二塁。追い込まれてから変化球を拾った右前適時打が、1年目との違いを物語った。

 技術の向上だけでなく、先輩の意地が詰まった4安打でもあった。前日は藤原が3安打を放ち、話題を独占。1年先輩のドラ1戦士はこの日、藤原を上回る4安打を集中させ、後輩に2日連続で主役を張ることを許さなかった。

 「去年の僕より間違いなく(バットを)振れている。すごいなぁ、と。でも後輩に負けていられない気持ちはあります。負けないように頑張りたいです」

 三塁を争うレアードと鈴木は石垣で残留調整を続けている。合流前の今は、アピールの絶好機。藤原から受ける刺激もバットに込め、安田が一気呵成(かせい)にレギュラーを奪いにいく。(宮脇 央介)

 ◆安田 尚憲(やすだ・ひさのり)1999年4月15日、大阪・吹田市生まれ。19歳。履正社高で16年夏、17年春に甲子園に出場。高校通算65本塁打。17年ドラフト1位でロッテに入団し、昨季は打率1割5分1厘、1本塁打、7打点。U―23W杯では準優勝に貢献し、MVP獲得。188センチ、95キロ。右投左打。年俸1300万円。

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