【日本ハム】清宮、稲葉監督の御前で侍初選出の御礼弾「見極められている」

スポーツ報知
侍ジャパンの稲葉監督(左)は清宮を見つめる

◆練習試合 楽天4―12日本ハム=特別ルール=(21日・金武)

 日本ハムの清宮幸太郎内野手(19)が21日、楽天との練習試合(金武)で中越え3ランを含む3安打5打点と大暴れした。「6番・楽天と練習試合一塁」で出場し、初回に実戦6試合21打席目で今季初アーチ。視察した侍ジャパン・稲葉篤紀監督(46)を前にトップチーム初選出の御礼弾で、3月9、10日のメキシコ戦(京セラD)に向けて猛アピールした。

 南国の日差しが若き侍をひときわ輝かせた。2点を先行した初回1死一、二塁。清宮はフルカウントから池田の外角高め138キロの直球をバックスクリーン右に放り込んだ。野手では侍ジャパン史上最速の高卒2年目で選出してくれた稲葉監督を前に、「少しでも結果が出るのはいいこと。今日はたまたまそういう日でしたけど、打ててよかった」。強烈なアーチで御礼した。

 低めに外れる変化球を2つ見極めてからの一発。「2ストライク目からのアプローチを今すごく気にしている。バットが振れているので、ちゃんと呼び込めて、球を見極められている。間合いも合ってきたし、自分のタイミングで打ててきている」。指揮官も「追い込まれながら3―2に持って行って、バックスクリーン。打球も方向も非常にいいし、遠くに飛ばすという彼の魅力が見られてよかった」と称賛した。

 2回2死満塁で中前2点打、4回には右前安打と3安打5打点。20日に侍4番候補の巨人・岡本が、韓国・KIA戦(那覇)で稲葉監督の前で3安打4打点をマークした。清宮も負けじと御前試合では17日の阪神戦の2安打2打点に続き、この日は一発を含む猛打賞でアピールした。指揮官は「見に来た試合でホームラン、ヒットを打つ。そういうものを感じますね」と好相性にうなずいた。

 1年前の2月22日は急性胃腸炎と診断され、3月に限局性腹膜炎で入院。開幕1軍を逃し、“プロ1号”は4月20日のイースタン・ロッテ戦(鎌ケ谷)だった。2年目は実戦6試合、21打席目で放った春一番。稲葉監督は「プロに慣れたという部分で今年大きく変化した。打席の立ち姿を見ても、今年は堂々としている」と19歳のオーラを感じ取った。

 昨オフに右手首を痛めた影響で黒のバットにテーピングを巻いて衝撃を和らげるが、試合後の名護の室内では新たな白木に何もつけず、ティー打撃で振り込んだ。「打撃に期待されている。そこが一番ですし、ほかもおろそかにならないように精いっぱいやろうと思います」。フレッシュな侍が決意をにじませた。(山崎 智)

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