【日本ハム】ドラ1吉田輝星、キャンプの自己採点は「80点」“愛され力”は満点

スポーツ報知
右腕にサポーターをつけてノックを受ける吉田輝(カメラ・関口 俊明)

 日本ハムのドラフト1位ルーキー・吉田輝星投手(18)=金足農=が23日、沖縄・国頭村での2軍キャンプを打ち上げた。注目の中で駆け抜けた23日間に密着した秦記者が、18歳の素顔を「見た」でつづる。

 輝星が初のキャンプを終えた。まだ卒業式を終えていない18歳。慣れない環境に疲労も重なったようだ。キャンプの自己採点は「80点」。マイナス20点を「最初は少し遠慮してしまったので。でも充実した日々を過ごせた」と笑顔で語った。

 前年比3~4倍のファンが連日、一目見ようと国頭村に殺到した。サインを始めればいつまでも続く行列にも丁寧に対応。紅白戦ではプロ初の実戦登板も経験した。キャンプ終盤には右前腕の張りと疲労回復のため、シート打撃を回避する一幕もあった。幸い重症ではなく千葉・鎌ケ谷に帰京後、様子を見て投球練習も再開する見込みだ。

 「何をしても自己責任。練習をやりたければしっかりやって、疲れたら休んだり自分で決めなきゃいけない。そういう時にプロになったことを感じます」と最終日に語る姿は、一回り大人になったように感じた。

 キャンプ中、驚かされたのは、“愛され力”だった。ある日の練習後、2年目左腕の北浦に「コヤル? コヤル?」とニヤニヤ声をかけるのを聞いた。先輩にため口? しかも「コヤル」とは? 2つの疑問が浮かんだので、北浦に「コヤル」とはなんぞやと確かめた。

 「『荒野行動』ですよ」と北浦。「荒野行動」は選手内で大ブームを巻き起こす、スマホなどで複数人プレーが可能のオンラインゲームだ。「荒野行動、やる?」を略して「コヤル」。ため口はすごいなと感じ、先輩たちに輝星の印象を聞いたところ「生意気」「やんちゃ」という返答が大多数。ため口で会話する選手も多かったが、嫌な顔をする選手はいなかった。

 生意気なため口も愛され術の一つ。きたるべき1軍昇格の際にも“愛され力”は大きな武器になるはずだ。一方、ゲームの実力はというと…。「あいつは雑魚です。相手にならない」と北浦。そんなところも普通の18歳らしくていい。(日本ハム担当・秦 雄太郎)

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