【中日】ロメロ、２回０封で開幕候補浮上

◆オープン戦　中日４―８ＤｅＮＡ（２３日・北谷）

　８年ぶりの大役の可能性だ。中日の新外国人左腕・ロメロが６回から３番手で登板。１９０センチの長身から最速１５３キロの速球を投げ込み、２回１安打２奪三振の無失点と好投した。「最初の登板としては良くできた」と謙遜しながら、３月２９日の開幕戦で顔を合わせるＤｅＮＡ打線を封じ込め、開幕投手候補に急浮上した。

　昨季１３勝のガルシアは阪神に移籍し、６勝を挙げた松坂が右肩痛で離脱。この日２番手で登板した昨季６勝の笠原も３回４失点とピリッとせず、開幕投手争いから後退した。米マイナーで開幕投手を３度経験したというロメロだが、「監督やコーチが『ロメロに』というなら喜んで受けますけど…」と控えめ。それでも若手先発陣のアピール不足の現状を考えれば、２０１１年のネルソン以来となる助っ人開幕投手の可能性も出てきた。

　与田監督も「ブルペン以上の素晴らしいものを見せてくれた」と評価。阪神・嶋田スコアラーが「ガルシアより球が速く、制球力がいい」と警戒レベルを上げれば、巨人・中里スコアラーも「他の投手がピリッとしなければ開幕（投手）もあるかもしれない」と予測した。昨季の２ケタ勝利投手がいない竜投だが、楽しみなドミニカンの出現だ。（長尾　隆広）

　◆エンニー・ロメロ（Ｅｎｎｙ　Ｒｏｍｅｒｏ）１９９１年１月２４日生まれ。ドミニカ共和国出身。２８歳。２００８年にアマチュアＦＡでレイズと契約。１３年にメジャーデビューし、最速は１６４キロ。１９０センチ、１０３キロ。左投右打。背番号７０。年俸５０００万円。独身。