【阪神】高山、オープン戦チーム1号のセンターアピール弾「しっかりかんだ」

スポーツ報知
本塁打を放った高山(左)を笑顔で迎える矢野監督(カメラ・馬場 秀則)

◆オープン戦 ヤクルト8―3阪神(23日・浦添)

 全身のパワーがバットに乗り移った。6点を追う8回先頭。高山は大下の初球、141キロ直球を振り抜いた。「こすらずに、しっかりかんだ」と表現した打球は高く舞い、バックスクリーンに着弾した。両手に確かな手応えが残るオープン戦チーム1号となった。

 1年目の16年に新人王に輝いたが、その後は成績が下降。昨季は45試合で自己最低の打率1割7分2厘に終わった。今キャンプもタイミングの取り方など試行錯誤を重ねたが「自分の形で打ちたいと思って、でも、それがうまく結果にならず悩んでいる」と苦悩の日々だった。

 転機は休養日だった22日。浜中打撃コーチと、16年と今春の打撃フォームの映像を見比べた。動作解析の結果、現在は踏み込んだ際にかかとに体重がかかり、打球に力が伝わり切っていないことが分かった。矢野監督も手先だけの打撃を指摘し、「ちょっと振っていこう」と助言。首脳陣の指導で早速結果を出した。

 外野の両翼は福留、糸井の両ベテランが固め、高山は中堅の座を江越、中谷、近本らと争う。「ホームランバッターではないので」と謙遜したものの、幸先のいいオープン戦初戦の1号。横一線の厳しい競争だが、開幕スタメンを目指して必死にしがみつく。(中村 晃大)

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