【楽天】茂木栄五郎、重さの違う“三刀流”バットで活躍狙う

スポーツ報知
今季は3本のバットを使い分けることを決めた茂木

 2軍で調整中の楽天・茂木栄五郎内野手(25)が今季は“三刀流”でシーズンを乗り切る覚悟であることが1日、分かった。形状は全く同じながら890グラム、896グラム、900グラムと重さの違う3種類のバットを用意。最も重い1本だけは先端部分を黒にしてあるが、残りの2本は色まで同じ。打撃状態や体調などによって重さの違うバットを使い分け、年間を通じての活躍を狙う。

 3本のバットを真剣な表情で見つめた後、1本を手にする。その姿はまるで、侍のようだ。27日の練習試合・ロッテ戦(サンマリン宮崎、0●12)。茂木は「1番・遊撃」で先発出場すると、熟慮の末に896グラムのバットを選んだ。3打数2安打と結果につなげ「持った感じで、今日はこれかなと。その日の自分の体調や、スイングのキレや感覚を大事にして、打席に立ちたい」と淡々と語った。

 今季の目標には「ショートで全試合出場」を掲げる。三刀流は、初めて全試合を戦うための準備でもある。昨季までは「折れるまでずっと同じバットを使っていた」という。同時に3本も用意した理由は「常に一定の振りを維持したい。一番、振りやすいバットで行きたいので」。夏場や終盤戦では、軽めの1本を使用する考え。仮に体調が万全でなかったとしても“三本の矢”があれば、戦えるというわけだ。

 昨季は左肩痛などの影響もあり、100試合出場に終わった。秋季キャンプを休んだ影響から、春季キャンプは2軍スタート。いつ1軍に合流できるかは未定だが、状態は確実に上向いている。27日のロッテ戦を視察した平石洋介監督(38)は「しっかりとやっている姿を見られた。体も良さそうだし、表情もいい」と納得の表情だった。

 3月29日のロッテとの開幕戦(ZOZOマリン)まで、もう1か月を切った。走攻守の三拍子がそろったショートのレギュラー候補は「まずは2軍でアピールして、早く1軍に呼んでもらえるように」と意気込んでいた。(高橋 宏磁)

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