【DeNA】筒香、新設「ウィング席」へ初アーチ ラミレス監督「ナイスプレゼント!」

スポーツ報知

 DeNA・筒香が今季から横浜スタジアムの右翼後方に新設された「ウィング席」へ初アーチをたたき込み、開幕へ万全な姿をアピールした。6回2死、酒居から新座席へ特大の132メートル弾。左ふくらはぎの張りで8試合欠場したが、復帰2戦目でオープン戦1号を放った。昨季までなら場外弾の一撃に、「手応えはよかった。体のセンサーが鋭くなってきている」と、開幕へ不安を一掃した。

 ブルーに染まった右翼席。さらにその先へ筒香の打球がぐんぐんと伸びていった。着弾の場所は、昨年までなら場外だ。ハマスタに新設されたばかりの「ウィング席」へ、誰よりも先に記念の1号をたたき込んだ。

 6回2死、カウント2―2から酒居の145キロ直球にバットを振り抜いた。オープン戦5試合13打席目での1号ソロ。トラックマンで132メートルの飛距離を計測し、「これほど素晴らしい球場で野球ができることは幸せ。打てたことはうれしいです」と喜んだ。

 新スタンドの完成とともに、ひそかに注目を浴びていた。「1号は誰?」。過去の実績では梶谷も候補に挙がっていたが、ブッ飛ばしたのはやはりド本命の筒香だった。今後、着弾した席には記念プレートの設置などが検討される。ラミレス監督も、「新しくできた場所へナイスプレゼント!」と笑顔。約3500席が増設され、戦う選手は一層、ブルーに包まれる感覚となる。筒香も「より一体感を感じる」と、後押しを受けた。

 もう心配はいらない。2日の日本ハム戦(札幌D)の走塁中、左ふくらはぎに張りを覚え、8試合欠場した。2軍で調整した2週間は、左肘の張りから復活過程にある昨季新人王の東ともフリー打撃で対戦。実戦感覚を研ぎ澄ませてきた。この日が復帰2戦目。初回に先制の右前適時打を放ち、8回には貫禄の押し出し四球。2安打3打点で完全復調した姿を見せつけた。

 あとは無事に仕上げるだけだ。今キャンプから前傾姿勢で重心を落とし、ノーステップ気味の新打法に挑戦。この日は右足を上げるなど、開幕へ向け微調整している。「だいぶボールに向かって体のセンサーが鋭くなっている感覚がある。ボールへの反応。そこへの対応スピードが速くなっている。今はいろいろな方向から体に対して、技術的にもまとめに入っている」。プロ10年目。熟成の時を迎える筒香のバットが、球春到来を告げる。(岸 慎也)

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