【オリックス】佐野「足枠」で開幕1軍当確 OP戦6盗塁目

スポーツ報知
8回1死、T―岡田の代走に起用された佐野(右は松山)

◆オープン戦 広島0―0オリックス(17日・マツダスタジアム)

 オリックスの西村チルドレンが躍動した。両軍無得点の8回1死一塁。佐野は代走で起用されると3度のけん制球をもらいながら、臆することなく初球にスタート。二盗を決めた。「(スタートを切った段階で)大丈夫かなと思いました。自分のタイミングでいくことを心がけています」。西村監督が求める「足のスペシャリスト」として存在感を見せつけた。

 オープン戦6盗塁は塩見(ヤクルト)に次いで12球団2位の数字だ。そのうち代走出場で5盗塁に成功。与えられた任務をきっちり遂行し、オープン戦トップタイのチーム盗塁数「15」の原動力になっている。指揮官は「急成長している。そういう(代走要員の)選手はチームに必要」と“足枠”での開幕1軍入りに合格点を与えた。

 プロ5年目の22歳は17年オフに50メートル5秒8の走力を買われ、投手から野手に転向。育成契約を経て、昨季途中に支配下選手に返り咲いた苦労人だ。昨オフの台湾ウィンターリーグでは14試合でリーグトップの11盗塁をマークし、猛アピール。今春キャンプでは、臨時コーチを務めた「世界の盗塁王」福本豊氏(71)=スポーツ報知評論家=に直接指導を仰ぐなど、必死に一芸を磨いてきた。

 19日の中日戦(ナゴヤD)からは、よりシーズンを想定した本番モードの戦いが始まる。「足で戦力になれるなら、どんなポジションでもいい」。このまま確固たる地位を築き、積極走塁を掲げる西村野球の切り札になる。(小松 真也)

 ◆佐野 皓大(さの・こうだい)1996年9月2日、大分・佐伯市生まれ。22歳。3年夏の甲子園に出場した大分高から2014年ドラフト3位でオリックス入り。投手で入団したが、1軍登板なく、足を買われて昨年から内野手にコンバートされ、育成選手に。同年7月に再び支配下選手となり、外野手登録で背番号93。182センチ、73キロ。右投両打。

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