【日本ハム】清宮“イチ流”継承誓った「野球人としては目指すべきところ」

スポーツ報知
室内練習場でキャッチボールする清宮

 日本ハムの清宮幸太郎内野手(19)が22日、“イチ流”の継承を誓った。右手有鈎(ゆうこう)骨骨折からの復帰を目指し、この日キャッチボールを再開。現役引退を発表したマリナーズ・イチロー外野手(45)の雄姿に感動し、「野球人としては目指すべきところ」と球界のレジェンドへの思いを語った。

 清宮はイチローの雄姿を脳裏に焼き付けた。日本の英雄がユニホームを脱いだ21日夜、19歳の怪物スラッガーは鎌ケ谷・勇翔寮のテレビにかじりついた。「ばっちり見てました。日本人としては見なければいけない瞬間」。現役最後になるかもしれない第3、第4打席はスマートフォンで撮影。試合後のインタビューまで全て見届けた。

 印象に残ったのは、8回の守備で交代となった場面だった。「最後の試合であれだけの人々に見送られながら去っていく姿は憧れますし、偉人だなというか。僕たちからしたらベーブ・ルース、王さんとか。将来ああいう感じで語り継がれる人になるんだろうなって」。画面越しでも伝わってくる風格。「同じ時にこうして生きていることだったり、野球でプレーしていることだけでも本当に幸せだなと思いました」とかみ締めた。

 全てが刺激的 昨年の12月末、一緒に自主トレする機会をもらった。神戸市内で2日間。26歳年上のレジェンドの野球への接し方に近くで触れ「素晴らしい方。ロールモデルですよね。見習いたいところ? 姿勢じゃないですか。野球に限らず人付き合いも含めて。無駄がない。丁寧ですよね、1つ1つ」。“イチ流”の思考、行動は何もかもが刺激的だった。

 清宮はこの日、手術後初めてキャッチボールを再開し、約15メートルの距離を丁寧に投げ込んだ。今はリハビリ中だが、イチローから受け取った膨大すぎる熱量に心身がうずいた。「あんなもの(引退時の姿)を見せられたら、やっぱりこうなりたいって思いますし。そうならなきゃ野球人としてはおかしいので。目指すべきところじゃないかなと思いますね」。復活を期す怪物は“イチ流”の境地を目指し、野球人生を歩む覚悟を決めた。(秦 雄太郎)

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