イシナギ、今がチャンス!大型は12キロ級も…外川港・大盛丸

スポーツ報知
9・1キロのイシナギを上げた人見隆さん(大盛丸で)

 外房・外川沖でイシナギが順調に釣れている。外川港の報知指定・大盛丸では、6月中旬から乗合船を開始、外川沖の根周りを攻め、1~5キロ級が主体で、大型は12キロ級も上がっている。普段は深海に住むイシナギは初夏に浅場へと上がってくる。この時期はヒラメや根魚釣り用のタックルで狙え、小型でも強い引きが楽しめる。高級魚を手にするチャンスだ。

 外川港を出て約1時間、最初のイシナギ釣りのポイントに到着した。上田隆広船長(52)の「水深56メートルです」の声で釣り開始だ。釣り人たちは餌のイワシを付けると静かに海底へと仕掛けを送り込んだ。

 左舷胴の間に席を構えた佐倉市の人見隆さん(48)は、根掛かり覚悟で底ギリギリを攻めた。根掛かりが続いたが、ついにイシナギのアタリが来た。竿が抑え込まれモゾモゾと竿先が震えた。竿を立てると今日のために新調した竿が手もとからしなった。強烈な引きでズルズルと道糸が引き出されて行く。

 最初の抵抗をしのいで、イシナギを底から引き離せばこちらのもの。電動リールが巻き上げを開始した。強い引きに竿が大きな弧を描く。何度かの締め込みをかわして上がって来た魚は、この日最大の9・1キロ。10キロには少し届かなかったが、迫力ある魚体だ。人見さんは「最初に10メートルほどラインが出された時は少し不安になったが、仕掛けをハリス6号から7号に上げていたので良かったです。タモ網に収まるまで強い引きが続き、ファイト時間は10分程度だったが、それ以上に長く感じられましたね。初挑戦のイシナギがこのサイズなら上出来です」と笑顔を見せた。

 大盛丸では6月17日に乗合を開始した。同18日には6・1キロが交じり2~4尾と好調なスタート。同22日には12キロが上がった。その後も連日の様に2~5キロ級が釣れており、トップは2~3尾を記録、7月2日には3~7尾と好調に食った。

 また良型ヒラメも交じるのが魅力だ。取材した日には、狛江市の坂爪邦紀さん(65)が、序盤に2・33キロのイシナギを上げると、中盤には4・34キロの良型ヒラメも上げた。23日には6・3キロ、26日には6・1キロが上がっている。

 上田船長は「小型でも強い引きが魅力のイシナギは、6~7月に水深50~100メートル程度の漁礁や根周りに入って来ます。ヒラメや根魚釣り用のタックルで手軽に楽しめる今がチャンスです。」と話す。通常は水深400~600メートルの深海に潜むイシナギを狙えるのは、この時期だけ。早めの釣行がお薦めだ。(田中 清)

 ◆めも イシナギ釣りの近況、乗合船は、外川港大盛丸(TEL0479・23・3362)。乗合船は午前4時30分出船。料金は餌、氷付きで1万2000円。

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