夏はキス!数釣り大盛況…福井・若狭本郷

スポーツ報知
初めて釣りをした後久心奈さんは23センチの良型キスを釣って笑顔

 夏といえばキスだ。福井・小浜湾では今年も連日、好釣果が挙がっている。若狭本郷(おおい町)の報知フィッシングクラブ「はやし渡船」に16日、釣行。乗合船で数釣りを楽しんだ。

 川の主役がアユならば、夏の海ではキスがヒロイン。独特の小気味よいアタリを求めて、この日は記者を含めて7人が乗船した。

 午前6時頃に出船。最初のポイントには10分ほどで着いた。船長は船のエンジンをストップ。いわゆる、どてら流しで魚の反応を探る。

 水深は10メートル強。微風で潮の流れもスロー。20号のオモリを選択した。ハリに餌のイシゴカイを通し刺しで付け、仕掛けを真下に投入。着底後に糸フケを取って構えていると、すぐにブルブルッと魚信が伝わった。13センチほどの小型だが、パールピンクの本命がヒットした。

 アタリが明確で、しかも頻繁に出るので初心者でも存分に楽しめる。この日が釣りデビューだった12歳の後久心奈さん(大阪市)は、開始直後に23センチの良型をゲット。「グイグイ引いた!」と強い手応えに驚いていた。心奈さんのサポートをしていた祖父・後久好広さん(大阪市)は、「ハリに餌を付けるのが忙しい」と、うれしい悲鳴を上げていた。

 細い魚体からは想像できないような鋭い引きもキスの魅力。20センチを超えるサイズだとリールを巻く手が時々、止まる。20センチ級ばかりが釣れた場所では、釣り人のテンションが一気に上がった。

 キス釣りに難しいテクニックは必要ない。投入時に仕掛けがテンビンに絡まないように注意すれば、チャンスは大いにある。ただし、暑さ対策は必要。帽子や日焼け止め、凍らせたタオルなどを持参しよう。もちろん、水分補給も大切だ。

 退屈する間がなくアタリは続いた。正午前に納竿。後久好広さんと釣友の山之口晴友さん(大阪市)は2人合わせて123尾(12~23センチ)のキスをゲット。他の釣り人も45~50尾は釣っていた。そして、記者は23・5センチを筆頭に74尾。久々に数釣りを満喫した。

 今後は平均サイズが上がっていき、10月中旬頃まで楽しめる見通しだ。

 問い合わせは「はやし渡船」(TEL0770・77・0591)へ。乗合船の料金は大人1人6000円。仕立船は5人まで3万円、大人1人増す毎に6000円プラス。釣り具、餌の販売あり。また、同じ若狭本郷の報知FC「田中渡船」(TEL同・77・2789)も湾内キス釣り便を出船している。(小谷 竜一)

ライフ

×