絶好のシーズン到来、報知APG・引口晋さんのヘラブナ攻略法…大阪・八尾市「中セ池」

スポーツ報知
ヘラブナを取り込む引口さん。秋は数、型ともに有望な季節

 さわやかな秋風を感じながらウキを見つめるのに最高の季節になった。絶好の釣りシーズンが到来だ。今回は報知APG・引口晋さんが、この時期の管理池でのヘラブナ攻略法を披露。一人でも、気の合う仲間とでも、さあ、釣りに出掛けよう。

 朝夕の空気が、秋の訪れを感じさせるようになった。池の水温も下がり、夏の間は食い渋っていた魚も活発に餌を追う。数も型も楽しめる季節がやってきた。

 連日、好釣果でにぎわっている大阪・八尾市の「中セ池」に17日、足を運んだ。ここはウドンの底釣り専門。いわゆる箱池だ。関西発祥のスタイルで、私にとっても昔、父親に初めて釣りを教えてもらったときの“原点”だ。

 寄せて食わせるのが、ウドンの床釣り。餌のウドンにまぶし粉を付けてテンポ良く打ち返すのが基本だが、集魚効果を強め過ぎると魚が上ずるので要注意。いったん上ずると、なかなか抑えが利かなくなることがある。魚を落ち着かせるため、まぶし粉の上からドロ(石粉)でコーティングしたり、素ウドンを使うのは有効な手段。ちなみに常連の文能さんは、乾燥させたモロヘイヤをミキサーで粉末状にしたものをまぶし粉に混ぜて使っていた。様々な工夫があるのだと感心した。

 仕掛けのバランスにも気を配ってほしい。ウドンの大きさや比重、ウキの大きさ、ハリスの太さやハリの号数をトータルで整えることが大切。ただし、最近は大型志向なので極端な細仕掛けは禁物だ。

 常に水中を想像し、イメージに対して自信を持とう。漠然と餌を底につけるのではなく、上バリトントン、あるいは数センチずらすのか、確信を持って釣るのが重要。

 また、床測りはこまめに丁寧に! 底が安定していれば食いアタリが持続する。しかし、ヘドロが堆積していたり、フラットでない場合はコンスタントな食いアタリが望めない。急にアタリが止まったり、スレが多くなったり、ウキのなじみ幅が変わった場合、ヘドロが掘られて底が深くなったことが考えられる。床を測り直して仕掛けを微調整すれば、状況を打開できることがある。

 さて、この日は15尺の竿を振った。祝日で釣り人が多く、魚にプレッシャーがかかる状況では沖を狙うのがセオリー。また、晩秋になれば新ベラが放流される。池の周囲か、長竿で沖を狙うと、大型の新ベラと出合える可能性が上がるだろう。

 体高のある40センチオーバーの大型が、この日は朝から何枚も上がった。“色白のべっぴんさん”を釣り上げたときのうれしさは、やはりヘラブナ釣りの大きな魅力。数、型ともに期待できる今、大いに楽しもう。

 問い合わせは「中セ池」(TEL0729・41・7690)へ。料金は大人1人2500円。入場時間によって割引あり。時間は午前7時~午後5時(10月からは午後4時まで)。底釣り専門で餌はウドンとワラビウドンのみ(直径1センチまで)。竿は8~19尺。ハリは5号以下。

(報知APG・引口 晋)

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