福本さん初球ヒット!アオリ20センチ来た…福井・若狭本郷

スポーツ報知
福本さんは1投目で胴長20センチのアオリイカを仕留めて満面の笑み

 繊細なアタリをビシッと掛け合わせた瞬間は、何とも言えない喜びがこみ上げる。まさに釣りのだいご味だ。福井・若狭本郷の報知フィッシングクラブ(FC)「はやし渡船」(おおい町)に11日、釣行。本紙野球評論家で報知FCアドバイザリースタッフの福本豊さん(70)とティップラン・エギングでアオリイカを狙った。

 「イカの王様」とも呼ばれ、最高級の味を誇るアオリイカ。数も型も期待できるティップランは、人気の釣り方だ。

 午前6時に出港。天候は小雨で、波も風も穏やか。釣りやすいのはありがたいが、どてら流し(船のエンジンを止めて風と潮任せでポイントを通過していく釣り方)には少し不利な状況だった。

 30分ほどで最初のポイントに到着。早速、ティップラン用のエギ(3号、23グラム)を竿下に落とした。水深は23メートル。スプールから出て行くラインの勢いがフッと弱まった。着底の合図。すかさず糸フケを取って巻きじゃくりを5回、10秒ほど待ってアタリがなければ再び3回、巻きじゃくり。無反応ならエギを底に沈めて、同じ工程を繰り返す。そんな方法で終始、狙った。

 いきなりだった。福本さんのロッドがグンと水面に引っ張られた。とっさに立てると大きなカーブ。「来た!」。早くも1投目で胴長20センチのおいしそうなアオリイカをゲットだ。「入れたらポンや。こんなアタリやったら誰でも分かるわ」。見事な“先頭打者ホームラン”に世界の盗塁王は、満面の笑みを浮かべた。

 記者が続いたのは1時間後。波の揺れとは違うリズムで穂先がフワフワ動いた。ギュン、ジジーッ! 合わせると、緩めていたリールのドラグが心地よく鳴った。微妙なアタリをうまく掛けたときは、本当にうれしい。グン、グンとジェット噴射で逃げようとする引きを味わいながら20センチ弱の本命を釣り上げた。

 ティプランは、やはり穂先の感度が命。この日は明確な“竿引き”のアタリがほとんどなく、穂先の微妙な揺れを見て合わせないと釣れなかった。また、割と速いテンポでしゃくった直後にピタッとエギを静止させるとアタリが出た。

 釣果は2人で20匹(15~20センチ)。単発で掛かることが多かったが、飽きない程度に反応があった。

 秋が深まり、次第に良型化してきたアオリイカ。ティップランに挑戦するには今がベストシーズンだ。(小谷 竜一)

 メモ ◇問い合わせ 「はやし渡船」(TEL0770・77・0591)へ。ホームページあり。

 ◇料金 ティップラン・エギングの乗合船は1人1万円。仕立船は5人まで4万円、大人1人増すごとにプラス8000円。イカダ・カセは大人1人4000円、小・中学生1人2000円。5人以上から団体割引あり。

 ◇時間 ティップラン・エギングは午前6時~正午。イカダ・カセは日の出から日没(時期によって異なるので要確認)。

 ◇宿泊など 釣り客の素泊まりは大人1人3500円(小学生1500円、小学生未満1000円)。仕掛けや餌などの販売あり。また、キス釣り乗合船・仕立船も乗客を募集中。

 ◇その他 同じ若狭本郷の報知FCは「金丸渡船」(TEL0770・77・0083)、「田中渡船」(TEL0770・77・2789)もある。

ライフ

×