西湘・真鶴南沖でヤリイカ大盛況

　美人ＯＬがヤリイカ釣りに挑戦―。西湘・真鶴港の報知指定・誠いち丸が、ヤリイカ釣りで盛り上がっている。今年の夏は酷暑の影響で、スルメイカの元気がなかったが、秋になってヤリイカの存在感が増してきた。１０月２６日、仲間４人と乗り込んだ。唯一の女性、宍戸智子さんは、荒れた海に苦戦しながらも最後まで諦めず、ヤリイカをゲットした。

　待ちに待ったヤリイカ釣り。はやる気持ちは抑えられない。午前５時３０分出船なのに、仲間と真鶴港に着いたのは４時。すでに先客が２人。５時前に斎藤裕船長が到着し、乗船。暗闇の中、船のライトを頼りに仕掛けをセッティングしていく。

　右舷の胴の間に席を確保して出発。５分走ったところで「水深１６０メートルです。どうぞ」と斎藤船長から釣り開始の指示。秋のヤリイカ釣りで水深１６０メートルは深い。必死にしゃくるが生体反応が感じられない。２、３度移動を繰り返すが、ヤリイカの姿はどこへやら。ここで斎藤船長が「南沖に行こう」と決断。

　すると左舷では２杯掛けなどがあり、いい感じ。しかし、こちらはイカが乗っても途中でサバの邪魔があってバラシの連続。上がってきたプラヅノには足とスミがついていた。おまけにこの日は「二枚潮」。ところどころでオマツリ。それでも待望の１杯は午前９時３０分頃にきた。慎重にかつ丁寧に巻き上げる。３５センチの美しいボディーが姿を現した。

　ふと隣りに目をやると宍戸さんが苦戦している。私と同じで「途中でサバに邪魔されたり、足ばかり（涙）。それにイカが全然、ツノに触ってくれない」それでも一心不乱にしゃくり続ける。人間の男もそうだが、美し過ぎる女性には、なかなかアタックできない。この日のイカはオスばかりなのか？

　だが、宍戸さんの魅力に負けたのか、ついにその時がやってきた。「多分、乗っていると思う」１番下のプラヅノに４０センチ級の良型のオスが、しっかり抱きついていた。「やったぁ、すごくうれしい」とはしゃいだ。そして私にも「これは４杯はいる」と確信できる乗りがきた。１杯、２杯と取り込む。３杯目のはずが足だけ。４杯目はスミだけ（涙）。

　この日のトップは２８杯。「水温が２４度じゃ、深くなるよね。２０度くらいまで下がれば、浅場での釣りになるし、活性も上がってくる。ヤリイカはうまいし、ぜひ足を運んで」と斎藤船長。深場、二枚潮、サバの猛攻の三重苦ではあったが、楽しめた。１杯に終わった宍戸さんも「次はもっと頑張って釣りたい」とリベンジを誓った。（永井　順一郎）

　◆めも　ヤリイカ釣りの近況、乗合船は真鶴港誠いち丸（ＴＥＬ０４６５・６８・２４３２）。午前５時３０分出船。料金は氷付きで９０００円。

　このほか以下の船宿からも乗合船が出る。

　勝浦港勝丸（ＴＥＬ０４７０・７３・０４８３）

　洲崎港早川丸（ＴＥＬ０４７０・２９・１０９５）

　あぶずり港長三朗丸（ＴＥＬ０９０・３３４９・４８８２）

　早川港平安丸（ＴＥＬ０４６５・２２・０６７６）

　古宇港吉田丸（ＴＥＬ０５５・９４２・２５６５）

　また、長井港辰丸（ＴＥＬ０４６・８５６・２７７８）では希望で出船する。

　◆女性のためのヤリイカ船釣り入門教室

　１１月１７日、湘南・茅ケ崎港ちがさき丸（ＴＥＬ０４６７・８６・１１５７）で開催する。主催はＹＡＭＡＳＨＩＴＡ、Ｓｈｉｐｓｍａｓｔ。「イカ釣りをやってみたいけれど…」「船釣りはハードルが高くて…」という女性を両社のプロスタッフが完全サポート。竿、リール、ライフジャケットなどは全部無料レンタル。手ぶらで参加できる。男女ペアでの参加もＯＫ。募集人員は１５人（応募者多数の場合は抽選）。応募資格は女性とその同伴者（１８歳以上）。参加費は１万円。参加希望者は、ＹＡＭＡＳＨＩＴＡのＨＰ（http://www.yamaria.co.jp/event）から申し込む。締め切りは１１月９日１２時。問い合わせは、ＹＡＭＡＲＩＡ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（ＹＡＭＡＳＨＩＴＡ）担当・中川（ＴＥＬ０４５・７１６・５７０５）か、プラスエム（Ｓｈｉｐｓｍａｓｔ）担当・星、本田（ＴＥＬ０３・５７３１・１９３８）。