グレ型ぞろい25尾…和歌山・串本袋

スポーツ報知
良型グレを仕留めた藤原さん。和歌山・串本袋で数、型ともに満喫した

 もう11月だ。朝晩はすっかり冷え込み、海は秋磯シーズンまっただ中。今回は趣向を変えて、実釣編を紹介する。和歌山・串本袋に1日、釣行。遠投&浅ダナで型ぞろい(32~39センチ)のグレを25尾仕留め、力強い引きを存分に味わった。

 秋磯の魅力は何といっても“爆発力”にある。好条件に恵まれれば、胸がすくような大釣りができる。

 午前6時前、「かわばた渡船」(TEL0735・62・0052)の船で、実績のある「モムシ」に上がった。海は若干、濁っていたが悪くない色。北西の風が吹き、海面がざわついていた。「今日は釣れるぞ」と期待が持てる状況だ。

 同行者は柳富雄さん(京都磯釣クラブ)と小谷記者の2人。正面に「一の島」が見える沖向きに釣り座を構えた。

 この時期のキーポイントは、まず遠投。水温が高く、餌取り(主に木っ葉グレ)の活性も高い。これをどうかわすか―。不思議なもので、餌取りがここから沖には出ないという境界線が、たいていの磯にはある。この日は竿3本半~4本あたりが、そのライン。手前では餌を取られるか深いタナでサンノジが食っただけ。遠投ができるまき餌を用意することが必要だ。

 タナは浅い。1ヒロ、あるいはさらに浅い場合もある。まき餌に反応して一気に上層まで上がってくる、いわゆる飛びつきグレを釣るのだ。

 仕掛けは軽く、オモリを打たない。ウキの号数は0か00で、仕掛けがなじんでからすぐに沈んでいくようだと余浮力の強い0号を使う。ラインを張り気味にして構え、ウキに出るアタリを即座に合わせる。

 この日は風向きが北西から北、南と変化したが、潮はほどよい速さで動いた。正午前の満潮時以外、アタリが遠のいた時間はなかった。

 釣果は私が25尾(32~39センチ)で同型を柳さんが18尾、小谷記者が11尾。グレだけでなく、おいしいシマアジも3人で12尾(28~35センチ)ゲットした。

 やはり「釣れた」ではなく「釣った」充実感こそ、だいご味だ。仕掛けを調整してポイントとタナを決め、まき餌と刺し餌をビシッと合わせて魚を掛けたときは最高。特にこの日は体高のあるパワフルなグレばかりで、良い引きを味わった。

 昨シーズンは低調だった南紀のグレ。この秋は各所で浮きグレが多く、期待が持てる。また、冬に水温が大きく下がった影響か、やっかいなオヤビッチャが激減しているのも好条件。さあ、次はあなたが釣る番だ。 ※毎月第1火曜日に掲載。

 メモ ◇問い合わせ 餌、釣り具販売店の「フィッシングベース 海クン」(TEL0739・45・8450、代表・藤原義雄)へ。

 ◇所在地 和歌山県白浜町富田545の1。紀勢自動車道・南紀白浜ICから車で3分、国道42号沿い。

 ◇営業時間 金、土曜と祝日の前日は24時間(ただし、予約餌の販売が終了すると午前9時まで閉店)。日~木曜は午前3時~予約餌の販売終了まで。日中は午前9時に開店。木曜の日中は定休。

 ◆藤原 義雄(ふじわら・よしお)1950年9月20日、徳島・鳴門市生まれ。68歳。21歳からグレ釣りを始め、数々のトーナメントで活躍。「ゼロスルスル釣法」の考案者。がまかつ、マルキユーなどメーカー数社のインストラクターを長年、務める。グレ闘友会会長。和歌山県白浜町で餌・釣具店「フィッシングベース海クン」を経営。プロ野球は大の巨人ファン。

 ◆この日の餌 まき餌は生オキアミ12キロにマルキユー「イワシパワーグレスペシャル」、「グレパワーV9スペシャル」、「グレパワーVSP」を各1袋ずつと「のりグレ」2袋を混合。刺し餌は同社の「くわせオキアミスーパーハード(M)」と生オキアミを使った。

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