ヘラブナ熱い駆け引き…大阪・堺市「へら釣り西池」

スポーツ報知
シルエットが美しい良型ヘラブナを仕留めた伊藤さん

 季節は冬。水温が下がり、魚の活性も低下するシーズンだが、管理釣り場のヘラブナは、まだまだ大型が狙える。今回は大阪・堺市にある底釣り専門の「へら釣り西池」に2日、地元の名手、伊藤安幸さん(会長会)が釣行。魚との熱い駆け引きを見せてくれた。

 美形のヘラブナが釣れることで定評のある、へら釣り西池。この日も20人ほどの熱心なファンが、早朝から訪れていた。

 伊藤さんが釣り座を構えたのは、屋外の田んぼ側。迷わず15尺(約4・5メートル)の長竿を取り出した。「新ベラが放流されて、まだ日が浅いからね」。管理釣り場では、新しい魚は沖に居着きやすい。すり鉢状になっている池の一番、深いポイントを狙うのだ。

 まずは入念に床測り。餌の大きさに対してウキのなじみ方を見ながら、何度もチェックした。「底取りは、きっちりやらないと。食いが渋いときには特に頻繁にやった方がいい」。底の形状が安定していれば食いは続きやすい。しかし、仕掛けを打ち続けていると、どうしてもヘドロが掘られて底が深くなりがち。アタリが止まったり、スレが多くなったり、ウキのなじみ幅が変わったりする原因になる。

 伊藤さんはウドンの床釣り愛好家。自作のワラビウドンに西池オリジナルのまぶし粉(粗びき)を付けてスタートだ。早速、ウキにフワフワと前アタリが出た後でプツッと鋭い食いアタリ。反射的に合わせた竿が大きく弧を描いた。重量感のある引きを楽しみながら30センチ強の良型ヘラブナをタモに収めた。「理想的なアタリの出方」とご満悦だ。

 ウドンにまぶし粉を付けて魚を寄せるのが基本。ただ、集魚効果を強めすぎると魚が上ずってしまうので要注意だ。まぶし粉の大きさや付け加減を状況に合わせてコントロールしなければいけない。冬季とはいえ、時にはまぶし粉を付けない素ウドンも試す価値はある。

 時間がたつにつれて食いアタリが減ってきた。ウキに動きはあるのだが…。伊藤さんが竿をスッと手前に引いた直後、チクッと明確なアタリ。きれいな口掛かりでヘラブナが釣れた。やはり、魚の目の前で餌を動かして反射的に口を使わせるのは有効。誘いは大切だ。

 食い渋ったら小バリに小餌。アタリが遠のいたらウキを軽く、ハリスを細く、餌を小さくするのも効果的。また、竿の長さを変更してポイントを変えるのも状況を打破する手段の一つだ。

 この日は藤村さん(大阪市)が釣った43・7センチや樋口さん(松原市)の42・1センチなど大型が顔を見せてくれた。また、年内には大助を放流予定。釣り人が、より楽しめるように積極的に環境を整える姿勢が素晴らしい。

 この西池は屋内釣り場を併設。どんな天候でも竿が出せる。寒い冬でも、熱~いヘラブナとの駆け引き。あなたも、美ベラとの攻防戦を楽しんでみては。

 ◇問い合わせ 「へら釣り西池」(TEL072・286・5151)へ

 ◇料金 1日釣り1人2200円

 ◇時間 11~3月は午前7時~午後4時。4~10月は午前6時半~午後4時。金曜定休(祝日は営業)。

 ◇買い取り 36~37・9センチは100円、38~39・9センチは300円、40~44・9センチは1000円、45センチ以上は3000円。

 ◇その他 月間タテ、土日祝日タテあり。温かいおでんなどメニューが豊富な食堂(午前10~11時半)、駐車場完備。

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