水主選手V…第10回オーナーカップグレ金勝杯四国大会

スポーツ報知
表彰台の中央で優勝カップを掲げる水主選手(左は準優勝・西内選手、右は3位・前浦選手)

 「第10回オーナーカップグレ金勝杯 四国大会」(主催・(株)オーナーばり)は9日、徳島・阿南市にある伊島周辺の磯で開催された。95人が参加し、25センチ以上3尾の総重量で審査。オンビキに上がった水主(みずし)圭三選手(61)=徳島県板野郡=が2260グラムで初優勝を飾った。

 週初めは20度以上あった気温がひとケタに。厳しい冷え込みと強風が吹くコンディションで、検量に臨んだのはわずか22人。そんななか、33~34センチのグレを3尾そろえたのが水主選手。いずれもぽってりと太っており、総重量で見事優勝した。

 オンビキの船着きに釣り座を構えたが、磯際は餌取りのキタマクラばかりで何度もハリを取られた。沖はまったく反応がなく、お手上げ状態。仕方なく、同じ磯の神崎康輔選手の釣りを見ていたという。「初対面だったが、地元の八釣会の人だというので見させてもらった。すると10時頃だったか、1尾釣られた。それで魚はいるなと」。

 再び竿を取ると、30分ほどの間にバタバタと30センチ超が4尾釣れた。「ちょうど潮が緩んで流れが変わったタイミングだったみたい。シモリの周辺で食ってきた。本当に一時だけだった」。しかし、この日の状況ではそれで十分。優勝のきっかけになっただけに、神崎選手には表彰台でも感謝を口にした。

 造園業を営み、磯釣りを唯一の趣味とする。普段は尾長グレを狙って愛媛・御五神島や高知・沖ノ島に行くことが多いという。トーナメントには興味はなく、大規模な大会に出るのは金勝杯だけ。15年には同じ伊島で7位に入っている。あまり来ない磯だというが相性はいいようだ。

 「まさか優勝とは。99%運。でも、家族と祝杯を挙げられてよかった。優勝なんて最初で最後だが、来年も出るよ」。今回も次男の光さんと参加。「一級磯に上がったのに釣れなかったみたいやな」と笑った。水主さんの楽しい釣りライフは続く。(深尾 卓司)

 準優勝・西内優智選手「磯は唐人東。足場が高く、風で糸フケを取られて釣りづらかった。最初は遠投ハヤテを使っていたが、なじみが早いのでゆっくり落とそうと身軽グレの5号に。なんとか3尾釣れた」

 3位・前浦良二選手「水島の胴に上がった。風はなんとか辛抱できるぐらいだった。30センチ前後をちょうど3尾。タナは2ヒロ弱。ハリは身軽グレの4号を使った」

 山元八郎・大会実行委員長「本来は40センチ以上のグレがよく釣れる場所だが、前日、当日と非常に風が強く、海面が混ぜ返された。それでグレの食いが渋くなったと思うが、選手の皆さんはなんとか1尾と一生懸命頑張ってくれた」

 〇…本紙の釣行記などでおなじみの山口美咲選手が今年も参加。黒崎の地の地に渡礁したが、体を持っていかれそうになるほどの強風にも悩まされて苦戦。イサギは良型を含めて何尾か釣れたが、グレにはめぐり会えなかった。「気温は下がったけど、水温はまだ高いみたい。瞬殺で餌を取られて…」と肩を落とした。

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