南房・小湊沖でマルイカ釣りはいかが…駆け引き魅力で50杯も

スポーツ報知
20センチオーバーのマルイカを掛けた木津広二さん(聡丸で)

 南房の小湊沖でマルイカ釣りが開幕した。太海港の報知指定・聡丸では、13日から乗合船を開始、初日に15~38センチ10~28杯、17日にはトップ50杯を記録した。19日にも多い人で43杯と好釣果を連発している。イカの反応は水深60~90メートルの各所で見られる。今後、水温上昇とともに群れは浅場に入り、ますます釣りやすくなる。シーズン本番に期待がふくらむ。

 南房でマルイカゲームが始まった。マルイカから出るアタリは、ごくわずか。合わせそこねやタイミング遅れが連発。マルイカとの駆け引きは、まさしくゲームだ。

 水深62メートル。オモリが着底後、糸フケを取り数秒間アタリを待つ。フワフワと、かすかに変化が竿先に出た。軽く竿先を上げると、ククッと重みが増し、明確ではないがわずかな反応が手に伝わる。仕掛けは感度重視で直結式。道糸がたるんでしまうと、バレてしまうので、巻き上げは一定のスピードを保つ。竿先を下げ波の影響を竿で吸収し、マルイカの重みを感じながらリールを巻くのも楽しみの一つだ。水面下にマルイカの姿が見えた。スッテに掛かっていたのは18センチ前後。小型だが会心の1杯だ。

 今年からマルイカ釣りを始めたばかりの木更津市の木津広二さん(56)は、この日が6回目の釣行。週に2回のペースで乗船するほどマルイカにはまった。竿先を小刻みに揺らし誘いを入れ、竿を止める動作は手慣れたもの。イカからのシグナルを見極めると、スーッと竿を上げイカを掛けた。「イカが抱いた一瞬のアタリがもっと取れるようになりたいですね。4月のシーズン本番で浅場に入るまでには、まずは20杯を超えたいです」と目標を語る。

 右舷船首では白井市の浅井孝佳さん(54)が、ゼロテンションで狙っていた。「カワハギ釣りなどゲーム性のある釣りが好き」と言うだけあり、タタキと静止を交互に行い、積極的に誘っていく。巻き落としなどのテクニックも駆使して、この日トップの25杯を上げた。「ゼロテンションでアタリはあるが、思うように掛けられなかったね」とマルイカとの駆け引きを楽しそうに話した。

 聡丸では、13日から乗合船を開始。初日に15~38センチを10~28杯、17日にはトップ50杯、19日は43杯を記録している。松下聡船長(40)は「潮の状況などでアタリの出方は変わりますが、竿先に出るわずかな変化を取るようにすると数は伸びます。今後水温が上がると新しい群れが入り、浅場で数釣りが楽しめます」と見ている。(田中 清)

 ◆めも マルイカ釣りの近況、乗合船は太海港聡丸(TEL04・7092・0505)。午前船は5時30分集合。午後船(2人から出る)は、12時集合。ともに集まり次第出船。乗船には事前予約が必要。料金はともに氷つきで1万円。

 このほか以下の船宿からも乗合船が出る。

 栄ノ浦港早川丸(TEL0470・29・1095)

 長井港辰丸(TEL046・856・2778)

 あぶずり港長三朗丸(TEL090・3349・4882)

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