最後の「松本幸四郎」に2000人総立ち 万雷の拍手は3分以上も鳴りやまず

2017年11月26日6時0分  スポーツ報知

 来年1月に2代目松本白鸚(はくおう)を襲名する歌舞伎俳優の松本幸四郎(75)が25日、東京・東銀座の歌舞伎座での公演「吉例顔見世大歌舞伎」千秋楽で幸四郎としての最終公演に臨んだ。

 慣れ親しんだ名前の「最後の一日」を飾るのにふさわしいと、自ら選んだ「元禄忠臣蔵 大石最後の一日」が最後の演目となった。演じるのは、切腹へと向かっていく大石内蔵助。狂気すら感じさせる熱演を見せた幸四郎は花道に消えた。

 終演後、万雷の拍手は3分以上も鳴りやまない。響き続ける音に応えるように、なんと幸四郎が花道の奥から舞台へと戻って来た。「私ども3人、本日をもって今の名前に別れを告げます。別れの時にたくさんのあたたかい拍手、ありがとうございます」。歌舞伎座では異例のカーテンコール。75歳の名優は父親、そして祖父の顔になって2人の後継者を手招きした。

 10代目幸四郎を継ぐ息子・市川染五郎(44)と8代目染五郎を襲名する孫の松本金太郎(12)もステージへ。染五郎は「どうもありがとうございます」と感謝。金太郎も照れたように頭を下げた。幸四郎が「それでは皆さん、お手を拝借!」と手を広げると、総立ちの観客約2000人と一緒になっての一本締めで36年間名乗った名前にさよならを告げた。

 1981年に9代目幸四郎を襲名してから36年。現代劇、映画、ドラマと活躍の場を広げ、歌舞伎役者の新しい在り方を提示してきた高麗屋。1、2月に直系3代そろっての襲名披露公演に臨む。

 大きな節目を迎えた夜。幸四郎は鯛のおかしらとワインで、自らに乾杯した。

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