村上虹郎&広瀬アリス、芥川賞・中村文則氏デビュー作「銃」に主演…モノクロ映画で世界へ

2018年6月11日5時0分  スポーツ報知
  • 映画「銃」で主人公を演じる村上虹郎
  • 映画「銃」でヒロインを演じる広瀬アリス

 俳優の村上虹郎(21)と女優の広瀬アリス(23)が、映画「銃」(武正晴監督、今秋公開)でそれぞれ主役、ヒロインを演じることが10日、分かった。芥川賞作家・中村文則氏(40)のデビュー作の映画化。映画にドラマにいま最も多忙で勢いに乗る20代前半の若手を起用し、海外の映画祭や公開を視野に入れている。

 02年に発表された「銃」は、大学生トオル(村上)が銃を拾ったことで起きる変化が描かれる。原作と同じく、狂気をはらむ一方で、トオルの冷静な一人称で進行していく。主人公の深層心理を表現するため、映画はモノクロを基調とし、独特の世界観が広がる。

 難役を演じ終えた村上は「監督と1ミリのずれもなく同調し、築き上げた役。中村さんの“第1子”にして宝物の『銃』を最高の形で届けられる」と手応えを感じている。

 広瀬は一見、淡々としてクールに見えるが主人公の気持ちを懸命に受け止めようとするヒロインを好演。役に集中するため「撮影時は村上くんとあまり会話せず、無言の空気を大事にした。学生時に感じる孤独感やモヤモヤ。答えのない感情が繊細に描かれている」とコメント。主人公を追い詰める刑事役を、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「万引き家族」(是枝裕和監督)にも出演のリリー・フランキー(54)が演じている。

 いち早く完成作を見届けた中村氏は「ものすごい映画を見た、と思った。『銃』は発表から16年たっても版を重ねる大切な作品。村上さんは完璧で他の役者の方もあまりに見事で大変驚いた」と手放しで絶賛する。中村氏の小説は外国でも関心を集めており、映画の海外公開も期待できそうだ。

 ◆奥山プロデューサー自信傑作にならないわけない 企画・製作は奥山和由プロデューサーで「火 Hee」(16年、桃井かおり監督・主演)に続く中村作品。「やっと自分の分身ともいえる映画ができた。100年に1人の天才の村上に、この原作で傑作にならないわけがない」と自信作に仕上がったことを強調。安藤サクラ主演「百円の恋」(14年)などを撮った武監督は「村上虹郎の20歳の夏を撮れて監督冥利に尽きる。中村さんから話を聞き、『銃』を書いた(東京都の)西高島平を撮影場所にしようと決めた」と原作者への敬意も語っている。

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