桂歌丸さんが81歳で死去 死因は慢性閉塞性肺疾患…「笑点」終身名誉司会者

スポーツ報知
亡くなった桂歌丸さん

 日本テレビ系演芸番組「笑点」のレギュラーを長くつとめた落語家の桂歌丸さんが2日、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患のため横浜市内の病院で死去した。81歳だった。

 近年は肺炎を患い入退院を繰り返していたが、酸素吸入のチューブを鼻に装着しながらも高座に上がり続けていた。

 中学3年の1951年に5代目・古今亭今輔に入門し「今児」を名乗る。一時期破門状態になり、化粧品のセールスマンを務めていたが、61年に落語界に復帰、兄弟子の桂米丸門下へ移籍し「米坊」として再出発。63年から「歌丸」を名乗り、68年に真打ちに昇進。

 「笑点」では65年にスタートした前身番組の「金曜夜席」からのメンバー。番組が40周年となる2006年に5代目・三遊亭円楽に代わり、5代目の司会に就任。50周年の16年に司会を春風亭昇太に譲り勇退、終身名誉司会者に就任していた。

 かつては三遊亭小円遊と「ハゲ」「キザ」とやりあい、小円遊亡き後は、三遊亭楽太郎(現・円楽)とのののしりあいなどで人気を博した。

 本業の落語では、入門当初は新作落語を行っていたが、1974年に地元・横浜の三吉演芸場で独演会を行うようになり古典落語にシフト。埋もれた落語を復活させ、落語の神様と言われる三遊亭円朝作の落語を掘り起こし、口演するなど、地道な活動ながら演芸史に大きな足跡を残した。

 2004年には落語芸術協会の会長に就任。2000年代は米国、フランス、インドなどの海外公演にも積極的に参加し、現地語の字幕付きで日本語で口演。「言葉は文化そのものだから、日本語でやらなければ意味がない」と語るなど、言葉を大切にして、話芸にプライドを持って噺家(はなしか)生活を全うした。07年に旭日小綬章を受章。

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