公開わずか30館の映画がユーザーレビュー1位に…「世界でいちばん長い写真」

スポーツ報知
「世界でいちばん長い写真」の一場面

 わずか30館のみで“小規模公開”された映画「世界でいちばん長い写真」(草野翔吾監督)が、ネットでのユーザーレビューで軒並み高評価を受けている。

 大手ポータルサイト「ヤフー」の映画ランキングでは新作部門で1位に(7月3日現在では2位)。専門サイト「映画ランド」では注目作品1位、国内最大級の映画レビューサービスをうたう「Filmarks」でも5点満点の4・2と高い評価が並んだ(いずれも3日現在)。

 「ストロベリーナイト」「武士道シックスティーン」などで知られる作家・誉田哲也氏の原作小説を映画化。といっても派手なアクションもなければ、謎解きミステリーでもなく、血湧き肉躍る展開もない。愛知県の実際の高校であった出来事をもとにした、至って普通の高校生の学校生活を描いた作品だ。

 引っ込み思案の高校3年生・宏伸(高杉真宙)は、写真部でも幽霊部員で存在感はゼロ。部長(松本穂香)からは怒られてばかり。そんな宏伸とは正反対の快活な従姉・温子(武田梨奈)はリサイクルショップの店長。宏伸はそこで1台の古いカメラと出会う。温子の勧めでカメラ店を訪れたことから、物語は動き出す-。

 当初は6月23日に31館で封切り予定だったが、6月18日に発生した大阪北部地震によりイオンシネマ茨木が営業休止。30館での公開となった。それでも、部活動を始めとした高校生活と淡い恋心を、丁寧に、リアルに描いた作品には、「人間は何かに夢中になれた時に変わることができるんだなぁと思えた」「想像していたクドいキラキラ青春映画ではなく、ナチュラルで良い意味で普通の日常映画!」「地味といえば地味な設定なのですが、おじさんも熱く共感できる場面がたくさんありました。観客はほとんど若い女子でしたが」「こんな青春を過ごしたかったなあと思っていたら、あってゆう間にエンディングでした」と“胸キュン”させられたユーザーからのレビューが多数。「上映館が少ないのが残念」との声も寄せられている。

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