「車いすユーザーはいい人と思われがちだけど私たちは“普通”の女性」…車いすガールズがオールナイトニッポンで赤裸々トーク!

スポーツ報知
ビヨンドガールズの(左から)梅津絵里、小澤綾子、中嶋涼子

 障がい者タレント専門芸能事務所「Co―Co LIFE(ココライフ)タレント部」の車いす3人組ガールズ・ユニット「BEYOND GIRLS(ビヨンドガールズ)」リーダー・小澤綾子(35)、中嶋涼子(31)、梅津絵里(40)がニッポン放送のインターネットラジオ番組「BEYOND GIRLSのオールナイトニッポンI(アイ)~違いを楽しもう~」でパーソナリティーを務めた。出演者全員が車いすユーザーなのは、同局では今回が初だという。

 6月29日(前編、https://i.allnightnippon.com/p/e_beyond_001)と、7月6日(後編、https://i.allnightnippon.com/p/e_beyond_002)に配信を開始した。

 番組では、3人が経験してきた悲しみや喜びを赤裸々に明かしている。小澤と梅津は夫とのおのろけトーク、中嶋も交えた恋バナぶっちゃけトークなどが行われた。

 収録を終えた3人は声をそろえ「楽しかった~」と充実した安堵の表情を見せた。

 しかし、中嶋が「もっと話たいことがたくさんありました」というと、梅津も「前半ちょっと緊張してたのかも。慣れてきたら終わっちゃいました」と苦笑い。

 最近はいつも一緒にいるという3人。“オールナイト”で遊ぶこともあるという。中嶋は「健常者の友達にドン引きされるけど、車いすユーザーだって夜遊びしたい」と笑うが、小澤は「今まで車いすに乗っている女性って、真面目な社会活動家みたいな人が多かった。パラアスリートか文化人枠か。車いすに乗っていると超いい人だと思われることが多いけど、真面目なだけじゃない、普通の女子がいるということも知ってもらいたい」との思いを明かした。

 さらに小澤は「2020年東京パラリンピックを迎えることも私たちが注目されていることに関係していると思います。私たちも、それを利用しようと思っていますし、障がい者が注目されるのはあと数年くらい。ここで世の中を変えていきたいし、車いす目線での世界を伝えたい」と話すと、梅津も「今は身体だけではなくて、いろいろな障がいについても知って頂ける機会かなと思っています」と続いた。

 中嶋は「みんなと出会う前は、車いす同士で遊んでいるのは緊張していました、変な目で見られるんじゃないかと。けど、今は見られているのが快感になってきました」。「3人でいると目立って、『今日イベントなんですか』と聞かれることが多い。日常だわって思うけど、一般の人はイベントに見えるんだなって。今はたまに、(車いす数台で)直列に並んで“暴走”しています。この前、道を歩いている人に『カッコイイですね』なんて言われたりして、快感でした」と笑顔を見せた。

 また、梅津は、難病・全身性エリテマトーデス(SLE)を患った際、ロックバンド「ユニコーン」奥田民生(53)の曲のおかげで入院生活を乗り越えられたという。「絶対退院して、ライブに行くと決めていました。バンドもソロもライブに交互に行っているんで、お会いできたら感謝の気持ちを伝えたいです」と希望。小澤も「つんく♂さんと同じライブに出演する機会があった時、楽屋に突入してあいさつしました。つんく♂さんは、食道発声で『今は障がいがあっても誰でも活躍できて発信できる時代。これからも頑張ってください』と応援してくれました」と振り返った。

 歌手・松任谷由実(54)ともニッポン放送で前日打ち合わせをした際に遭遇したという。「その時は緊張してうまくあいさつできなかったですけど、いつかコラボレーションできたらうれしいです」と希望した。(松岡 岳大)

 ◆BEYOND GIRLS(ビヨンドガールズ) 2017年11月に結成。小澤綾子(35、筋ジストロフィー)、中嶋涼子(31、下半身不随)、梅津絵里(40、SLE)の3人からなる車いすガールズ・ユニット。ビヨンドは、「超える」という意味。障がい者のイメージを覆(くつがえ)し、誰もが違いを超えて、楽しむ社会を目指し、アーティスト・モデル活動、講演、動画配信、イベント出演など、活発に活動している。相言葉は、「もっと違いを認め、楽しもう!」。「Action(行動)」「Creative(クリエイティブ活動)」「Talk(講演)」。この3つの活動(頭文字を取って「ACT活動」)を通じ、均一化された「障がい者/車いす」のイメージを覆し、「ちがい」を楽しむ方法を発信して行く。

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