稲村亜美、神スイングより神ピッチ 始球式で110キロ目指す

2018年7月21日14時0分  スポーツ報知
  • 野球についての思いを語った稲村亜美(カメラ・軍司 敦史)
  • マドンナジャパンのエースの里綾実から手ほどきをうける稲村亜美(カメラ・軍司 敦史)
  • 始球式の最速は105キロの稲村亜美

 プロ野球全12球団始球式と球速110キロを目標に、試合開始直前の球場の関心を独り占めにするタレント・稲村亜美(22)。再生回数800万回超の衝撃“神スイング”動画から3年、一度は気持ちが離れたものの、今では「自分の軸」とまで語る野球、2020年東京五輪への思い。そして、3月に神宮球場で起きた「取り囲まれ騒動」について語った。

 しなやかで長い手足から豪快に投げ出されるボール。約1年ぶりのプロ野球公式戦での始球式となった8日のロッテ・日本ハム戦(ZOZOマリン)では、力んだのか、すっぽ抜けて大暴投。球速が計測できず、残念がった。今は速さよりコントロール重視というが、女性タレント最速の座を譲るつもりはない。

 「“神スイング”と呼ばれますが、子供の頃から投げる方が好きです。ピッチャーは試合を左右する花形じゃないですか」

 選手ではないので定期的に練習することはないが、向上のための努力は惜しまない。今月初めにBS―TBSの収録で訪れた女子野球日本代表「マドンナジャパン」の合宿では、126キロの直球と5種類の変化球を持つ日本のエース・里綾実(28)から肘の位置について伝授してもらった。里も「少しアドバイスしただけで球に回転がかかるようになりましたし、球速ももっと伸びるはず。スパイクを履かずに100キロ投げるなんて、ポテンシャルは高い」と実力を評価する。

 兄2人の影響で、小学1年から野球を始めた。投手や一塁手として男子に交じってボールを追い、中学は硬式のシニアリーグに。しかし、男子より大きかった身長も中学になると抜かされ、体格差も大きくなる。ほとんどの女子選手がこの時期に感じる“壁”だ。

 「一緒にやっていた女の子もソフトボールに移って、いつのまにか私1人に。『野球、向いていないな』と思って、中学卒業と同時に引退しました」

 高校は部活をせず、大学でもサークルに入らずに普通の女子大生に。一方で、高校1年の時にスカウトされて始めたモデルの仕事は続けていた。転機が訪れたのは15年、トヨタ自動車のWEB CM「G’S Baseball Party」で、スーツ姿で次々とボールを打ち返す姿が“神スイング”として動画再生回数800万回を超す人気に。一気に知名度が上がった。

 「(あのCMは)オーディションを受けて、シャドーピッチングや素振りなどを披露しました。何も考えずに(これまでやってきた)スイングをして人気が出るなんて願ってもいなかったし、ここまで野球の仕事ができるようになるとは思わなかったです。高校の頃は『なんで野球なんてやっていたんだろう』と思う時期があったけれど、やっていて間違いじゃなかった。お兄ちゃんに感謝ですね」

 今ではスポーツタレントとしてひっぱりだこの存在となったが、人気が出ると話題が独り歩きすることも。今年3月にシニアリーグの始球式に参加した際には、投球後に中学生に取り囲まれた動画から「痴漢にあったのでは」と騒動になった。

 「中には『握手して』という子はいましたが、怖いという気持ちは全くなかったです。むしろ一番前の子は、そこまで近づきたくなかったようで、後ろから押されて足がもつれていた子もいました。360度囲まれて逃げる場所はありませんでしたが、『中学生男子かあ』と思うくらい。確かにあの動画は見たらびっくりすると思いますが、本当に怖い思いをしたのなら何かしら言いますし、触られていないことを『触られた』(と言うこと)はできない。注目されることはありがたいことなんですが、現場は結構にこやかで、報道されるような感じではなかったんです」

 今春、大学を卒業。新卒で頑張る友達を見ると、野球でつながる今の仕事に感謝する。

 「野球絡みの仕事は楽しいし、もらえればうれしい。野球の魅力はみなさん知っていますし、逆に私の方が『こういう見方をしているんだ』と教えられることも多いです。私にとって野球とは“軸”。礼儀も人間関係も築けたし、こうやって仕事も…。やっていてよかった」

 折しも高校野球の地方大会が真っ盛り。記念すべき100回目という大会に出られる球児が羨ましいという。今は、2020年東京五輪でリポートするのが目標だ。

 「野球・ソフトボールも復活しますし。スポーツだったら何(の仕事)でもうれしいですが、軸は野球なのかな。やっていたからこその、自分の感じたことを伝えたい」

 もちろん、夢の110キロ挑戦も忘れていない。(ペン&カメラ・軍司 敦史)

 ◆マドンナジャパン取材で里から助言

 女子プロ野球・埼玉アストライアのサポーターを務めるなど、野球女子も応援する稲村。BS―TBSが放送する「第8回WBSC女子野球W杯」(8月22日開幕、米国)に向けた「マドンナジャパン」の合宿も取材し、「女子野球の魅力を広めたい」と語る。この模様は8月31日に「女子野球ワールドカップ2018~マドンナジャパン世界6連覇へ×稲村亜美密着取材~」(午後7時~)として放送。日本が決勝に進出した場合は、中継(9月1日、午前7時~)も予定されている。

 ◆稲村 亜美(いなむら・あみ)1996年1月13日、東京都出身。22歳。小・中学校と9年間野球に打ち込む。2013年、アイドルオーディション「Miss iD2014」準グランプリ。15年に“神スイング”が大反響を呼びブレイクする。始球式は28回に上り、最速は16年ロッテファン感謝祭で記録した105キロ、プロ野球公式戦始球式では103キロ。今年3月、国士舘大を卒業。身長173センチ、股下84センチ。右投右打。血液型A。

「投げる方が好き」[0xF60xC0]

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