富田靖子、「母と暮らせば」で7年ぶり舞台出演「何で私、受けちゃったんだろう」

スポーツ報知
製作発表に出席した富田靖子、松下洸平

 女優の富田靖子(49)、俳優の松下洸平(31)が27日、都内で行われた10月5日開幕のこまつ座「母と暮らせば」(東京・新宿の紀伊国屋ホール、作・畑澤聖悟)の製作発表に出席した。

 長崎を舞台に、助産師の母親と原爆で亡くなった息子による二人芝居。15年に山田洋次監督(86)が井上ひさしさんの構想を受け継ぎ、吉永小百合主演で映画化。今作では栗山民也氏が演出し、山田監督が監修を務める。

 7年ぶりの舞台出演の富田は「映画では吉永小百合さんがやられた役を、自分が…、そんな…という。何で私、受けちゃったんだろう…、くぅ~っとなっている所です」と恐縮。「どこまでたどり着けるか分かりませんが、一生懸命頑張りたい。この板に立てることが幸せ。精いっぱい板の上で生きていくさまを見せられたら。それだけです」と誓った。こまつ座「戦後“命”の三部作」の最後の1作に。「大切にしたいのは、息子を失った喪失感。壮絶な喪失感と向き合いながら、作っていければ」と話した。

 松下は昨年、長崎を訪れ、被爆者らに話を聞いた。「僕もそうなんですが、戦争を知らない世代。何を伝えられるだろうか、日々考えさせられている」。栗山氏からは「一切の妥協は許さない。とんでもない作品にするぞ」と伝えられたそうで「この作品に対する覚悟を感じた。皆さんの熱いものを、富田さんと一手に引き受けて演じていきたい」と気を引き締めていた。

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