中後悠平「新しいスタートライン」2度の戦力外を乗り越えプロ野球に復帰

スポーツ報知
DeNA・中後

 11日放送のTBS系「バース・デイ」(土曜・後5時)では、7月5日にテストを経てDeNAに入団した中後悠平投手(28)=ダイヤモンドバックス傘下2A=を特集した。

 大学時代に、左腕の変則フォームと鋭く曲がるスライダーで三振の山を築く姿から“和製ランディ・ジョンソン”と称された中後は、2011年にロッテからドラフト2位で指名され入団。翌12年4月にリリーフながら勝ち投手となり、公式戦初勝利をあげた。しかし、7月に左肩腱板を部分断裂し早くも戦列を離れることになった。

 プロ1年目は27試合の登板で2勝5ホールドをマーク。その後は本来のピッチングを取り戻すことなく、入団4年目の15年にロッテから戦力外通告を受けた。

 同11月に行われたトライアウトでは結果を出せなかったが、年末に放送されたTBSのドキュメント番組を見ていた米大リーグ・Dバックススカウトの目に留まり、入団テストを経てDバックスとマイナー契約を結ぶことに。妻と生まれたばかりの息子を残し、単身渡米した中後は、16年にルーキーリーグ、1A、2A、3Aと4か月でステップアップしていった。3Aでは13試合連続無失点を記録するも、当時のDバックスは若返りを計っており、この年は大リーグ昇格はかなわなかった。

 17年を2Aからスタートしたは中後は、3Aに昇格しても1年目のような活躍は見せられずシーズンを終えると、2Aからスタートした今年6月18日、またも戦力外通告を受けた。

 そんな中、左の中継ぎ投手の補強を考えていたDeNAから突然のオファーがあり、入団テストを受験。

 高田繁GM(73)が見守る入団テストでは、数人の打者と7打席対戦し2奪三振、ヒット性の当たり1本に抑えた。「自分の中ではしっかり投げ切れたと思っているので、あとは結果を待つだけです」と言い残しテスト会場を後にした中後は、密着する同局の記者が同乗していた車中で合格通知の電話を受け取った。

 中後は「受かりました。率直にうれしいですけど、ここから気を引き締めて。また新しいスタートラインに立てたと思って頑張ります」と笑顔。

 7月20日阪神戦(横浜スタジアム)に、4番手として登板。1421日ぶりに日本球界のマウンドを踏むと、ナバーロを一飛に仕留めた。

芸能

×