三四郎・小宮浩信「滑空機部門」のパイロットとして“浪漫飛行”に挑む…鳥人間コンテスト2018

スポーツ報知
実機を使った離陸練習を何度も行い、自信を積み重ねた三四郎・小宮浩信

 読売テレビ開局60年記念特番「Iwataniスペシャル 鳥人間コンテスト2018」が29日午後7時から、日本テレビ系全国ネットで放送される。41回目の歴史ある大会に、漫才コンビ「三四郎」の小宮浩信(34)がエントリー。「滑空機部門」のパイロットとして“浪漫飛行”に挑んだ。芸能界からは3年ぶりの出場で「チキン(臆病者)で、ひよっちゃうイメージを払拭して、折れない心を手に入れたい」とビッグフライトを目指してテイクオフした。(筒井 政也)

 漫才の真剣勝負に向かうように、地上10メートルのプラットホームへ歩を進めた。2014、15年に出場した「ドランクドラゴン」の鈴木拓(42)に続く滑空部門トライ。「視聴者が共感を覚えるような普通さがいい」(竹綱裕博チーフプロデューサー)と、挑戦者に指名された。

 「ドッキリと思ったんですが、拓さんもやってるわ、と思うと安心して(笑い)。運動神経がいい印象はないようですが、うまく飛べれば一目置かれるかなと。でも怖い。オファーには複雑でしたが、ヘタレのイメージを払拭したかった」。鈴木には助言を求めたが「あれはヤバイ」と不安をあおられ「聞かなきゃよかった…」。心と体、両面の格闘が待っていた。

 82年から26回出場し、98年には優勝経験もある「チームハマハマ」(静岡)とのコラボ。福森啓太さん(59)の特製グライダーは、パイロットがうつぶせになって飛ぶのではなく、スケートボードの上に立って乗り、体重移動で羽ばたく異色機だ。「機体を見て度肝を抜かれました。昔から番組で見ていたそれとは違う。空に浮くとは思えない」と当初は疑心暗鬼になった。

 手元のグリップを操作して飛行中の微調整も求められた。「漫才の舞台は何万回と立ってるんで(調整の)感覚は分かるけど…。それに仕事柄、バンジージャンプで100メートルを飛ぶのは大丈夫ですが、これはひもがない(苦笑)」。一発勝負の実戦感覚をつかむため、ハンググライダーやホバーボードを約2か月特訓。「本当はスポーツできるんだぞ!とアピールする枠を超えた」と苦笑した。

 漫才師として成長する好機だ。ツッコミの言葉選びの面白さと、滑舌の悪さが妙味になり人気に。駆け出し時代を「20キロ先のオーディション会場に自転車で行って、面白くないと罵倒され、また自転車で…。飛び立ってもなかった」と回顧したが、業界仲間から実力を認められ、次第に浮上。「ありがたいことに、じわじわ行かせていただいている。爆発的に上の方を飛んで、いきなり沈むより、落ちないようにバランスよく飛べている方がいいですね」

 その推進力として精神面の強さを加えたい。「賞レースでも緊張しちゃって、かんだり、(言葉が)飛んだり。スベったら、声がめちゃくちゃ小さくなる。早く終わらせちゃったり(苦笑)。この経験を経て、度胸がつけば」と意気込んだ。

 本番は台風が近づくなか、先月28日に終えた。先輩・鈴木の最高記録は14年の191・85メートルで、本番直前は「拓さんの3倍はいける。600メートル飛んでみせますよ!」と豪語。芸能界最高はフリーアナ・宮根誠司(55)が08年に出した301・30メートル。未体験ゾーンに果敢にツッコんでいく姿が、視聴者の心をつかむか―。

 ◆小宮 浩信(こみや・ひろのぶ)1983年9月3日生まれ。34歳。東京都出身。中学・高校の同級生・相田周二(あいだ・しゅうじ、35)と2005年に漫才コンビ「三四郎」結成。13年からマセキ芸能社所属。13、14年に「THE MANZAI」認定漫才師50組に選ばれる。趣味は映画観賞、裁判傍聴、読書。特技はテニス、グランドホッケー、スノーボード、サッカーなど。身長175センチ、体重60キロ。血液型A。

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