高見沢俊彦、デビュー小説が大反響「音楽家と小説家の二刀流でいきたい」

スポーツ報知
初の小説「音叉」の発売記念イベントを行った「THE ALFEE」の高見沢俊彦

 ロックバンド「THE ALFEE」の高見沢俊彦(64)が18日、都内でデビュー小説「音叉(おんさ)」の発売記念イベントを行った。

 「高見澤俊彦」の執筆名で、小説誌「オール讀物」で2017年9月号から18年4月号まで4話を連載。書き下ろしのスピンオフを収録して7月13日に発売され、全国の書店でベストセラーに。重版で累計発行部数は2刷3万2000部と反響が広がっている。

 高見沢は「(売れ行きは)あまり聞かないようにしてます。率直にうれしいです」とニヤリ。1970年代を舞台にしたロックバンドの青春群像劇を書き上げたが、「全て想像ですよ。キャラクターなど細かく表現するのがシビれるほどおもしろかった」と笑顔を見せた。

 楽曲の作詞など約45間にわたって音楽活動に励んできた高見沢だが、子供の頃から本をよく読んでいたそうで「ひそかに音楽家より小説家に憧れてた」。今年初めに小説を書き終えた後、3年ぶりのソロシングル「薔薇と月と太陽~The Legend of Versailles~」を作詞したそうで「すごく新鮮でした。文字数少ないもん。作詞が楽になるでしょうね」と笑い飛ばした。

 春ツアーを終えた7月1日時点で、日本のバンド最多のライブ2690本。年中多忙を極めるが、執筆は「新幹線や楽屋、ホテルとあらゆる場所でパソコンで書いてます。思いついたら着替えたりしないで書く。巻き髪のまま、巻き髪書きですよ(笑い)」と語った。

 メンバーの反応を聞かれ、「桜井(賢)はこのあいだ『読んでる』って言ってて、読んでる途中ってことだね。発売して1か月たってるのに…。坂崎(幸之助)は読んだみたいだけど、感想はない。乾燥肌ですけどね。2人には感想文を提出するように言っておきます」と笑った。

 賞を狙うか聞かれ「僕らは音楽の世界ではあまり賞には縁がなかったから、本の世界では頑張っていきたい」。次回作については「1作書けたから、次もやりたい」と意欲。すでに書き始めているそうで、「時代劇やファンタジーと書いてみたい構想はある。腰を据えて曲で言えばラブソングのような世界も面白いかな」と明かした。

 今後は「音楽家と小説家、いまはやりの大谷(翔平)選手の二刀流でいきたい」と抱負を明かした。新たな挑戦が続くが、「ここが限界。広げたくない」と苦笑い。結婚などプライベートの充実について聞かれると、「ないですね。ステージを下りた時も曲や小説を書いたりするので時間がない。45年前にそういう時間をそっち(仕事)に契約したようなもの。やばい契約だよね」と笑わせた。

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