愛希れいか退団公演開幕「エリザベートに命を吹き込み、宝塚人生が伝われば」

スポーツ報知
心身ともに追い詰められたエリザベート(愛希れいか、右)に寄り添うトート(珠城りょう)

 宝塚歌劇月組ミュージカル「エリザベート―愛と死の輪舞(ロンド)―」(潤色&演出・小池修一郎)が24日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。

 初演(1996年・雪組)から20周年の宙組公演(16年)以来2年ぶりの上演は、区切りとなる10作目。入団11年目の若きトップスター・珠城(たまき)りょうが、「死」の象徴である“黄泉(よみ)の帝王”トートの10代目を務めた。

 ブロンドのソバージュのロングヘアを振り乱し、力強くトートを表現。「空間、世界を支配するエネルギー、存在の大きさを強く出していきたい」と珠城。

 本公演の出演者は月組生のみ。「ここまで緻密に計算されたミュージカルはなかなかない。やっぱり音楽が持っている力が素晴らしい。音階もハーモニーもすごく難しいですし、音域の幅も広い。高い技術が求められる作品。月組のメンバーでやるんだったら、と考えていただき、お芝居もつけて下さっている。『若い』と言われてしまうかもしれませんが、今の自分たちにできるものをお見せしたい」。フィナーレでは、ラテンロック調の「私が踊る時」でダンスを披露して新味をアピールした。

 タイトルロールのエリザベート役は、本公演で退団するトップ娘役・愛希(まなき)れいかが務めた。公演前にはオーストリアのウィーンを訪ねて役作りの参考に。「宝塚に入った頃、エリザベートはよくマネしていました。役を作るときは妄想を繰り広げますので、そういう意味ではウィーンに行けてよかったです」と愛希。

 退団時(11月)でトップ就任から6年7か月。入団10年でのサヨナラに、愛希は「エリザベートに命を吹き込んで、私の宝塚人生が伝わっていけばいいな」と話していた。

 10月1日まで。東京宝塚劇場では10月19日~11月18日。

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