キムタク、悪党「ギットギトにいきたい」

スポーツ報知
ヒット祈願で鏡開きを行った(左から)八嶋智人、吉高由里子、二宮和也、木村拓哉、松重豊、原田眞人監督(カメラ・小泉 洋樹)

 俳優の木村拓哉(45)と嵐の二宮和也(35)が24日、都内で初共演映画「検察側の罪人」(原田眞人監督)の初日舞台あいさつを行った。原田監督が「2人の共演は歴史的イベント」と振り返り、次回共演作の構想も披露。「ギトギトの悪党の木村さんを見てみたい」と提案すると、木村は「ギットギトにいきたい」と悪役を歓迎した。

 2人が演じた検事の師弟が捜査方針でぶつかりあうさまを撮影していた頃から、原田監督の中に秘めた思いがあった。また再共演が実現するとしたら―。「この2人で(日本軍の)インパール作戦の悲劇をできたら良いなと思っていた」と原田監督。さらに、自身が監督した「KAMIKAZE TAXI」(95年)のリメイクを提案。「主役を変えて、悪役の亜仁丸を木村さんに演じてもらい、ニノを追い回す」と具体案を明かした。

 木村は過去の映画やドラマで総理大臣、外科医など数々のキャラクターを演じてきたが、悪役が実現すれば新境地への挑戦といえる。二宮も「(木村、原田監督と一緒の仕事は)なかなかできないことだと思っていた。最初で最後のつもりでやったから、そう言っていただけるだけで感謝」と再共演の話題を喜んだ。

 木村にとっても、原田監督への信頼は絶大だ。今作ではエリート検察官が一線を越えて罪人となるさまを好演。評価が高い中で「自分は特にこうした、ああしたというのはない。すべて原田監督が導いてくれた結果が映し出されているだけなので、監督に感謝」と力を込めた。

 今作はこの日から全国335スクリーンで公開され、配給の東宝によると「興収30億円を狙えるスタート」という。興収が伸びれば伸びるほど、再共演への期待が高まっていきそうだ。

 ◆見せ場取り調べ二宮キレた

 劇中では二宮が演じた新人検察官・沖野啓一郎の取り調べのシーンが大きな見せ場の一つとなっている。原田監督は「リハーサルは、キレる寸前で止めておいたら、本番は思っていた2倍か3倍のテンションで切れてくれた」と迫真の演技を称賛。二宮がアドリブで「その辺で首つってくれる?」と言い放つセリフも加えたというが、当の本人は「覚えていない。どっかで思っているんですかね」と笑い、共演の吉高由里子(30)も「怖い…。(もともとが)そういう人間なんじゃないの?」と驚いていた。

 ◆「KAMIKAZE TAXI」 1995年に公開。組に反旗を翻した若いチンピラ(高橋和也)と、逃亡をともにするペルー育ちの日系人(役所広司)の交流を描く。組長・亜仁丸を演じたミッキー・カーチスは同年キネマ旬報ベスト・テンで助演男優賞を受賞。

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