タッキー“ジャニーイズム”未来に伝える…デビュー前から「裏方に興味」

2018年9月13日5時0分  スポーツ報知
  • タッキー&翼

 「タッキー&翼」の解散を経て、年内でタレント業を引退しプロデュース業に専念する滝沢秀明(36)と、事務所社長のジャニー喜多川氏(86)の間には強い絆があった。

 滝沢はJr.時代から、ジャニー氏の帝王学を最も近いところで見つめてきた最大の理解者。二足のわらじではなく、教えを後進に伝えることが、滝沢の人生の最終目標となっていった。一方、今井翼(36)は年内で退社し、メニエール病の療養を続ける。引退ではなく、体調が回復し次第、芸能活動を再開する意向を持っているという。

 タキツバの生みの親・ジャニー氏は2人の決意を尊重することを決めた。とりわけ、自らが発掘し、エンターテインメントの奥深さを教え込んだ滝沢の転身には苦悩もあった。「プレイングマネージャーの選択肢があることも伝えました」としたものの、最後は滝沢本人の「裏方に専念したい」という希望を認めた。

 ショーの分野におけるジャニー氏と滝沢は、コインの表裏のような存在だった。一部では「ジャニー氏が滝沢を後継者に指名した」という論調のメディアもあったが、経営的な部分でなく、「演出家」としての精神性の部分で強い絆があった。

 ジャニー氏が初めて滝沢に演出を任せたのは2000年。デビュー前、18歳の滝沢にJr.のドームツアーの構成をいきなり委ねたが、巨大なゾウを登場させるマジックや、空中25メートルのゴンドラパフォーマンスなど、“本家”ジャニー氏顔負けの演出で驚かせた。当時から、すでに滝沢は「裏方に興味がある」と語っており、その後の数々の座長公演でも、ジャニー氏の得意とする「和」と「洋」が融合された演出を見事に体現した。

 例えば「滝沢歌舞伎」。義賊の鼠小僧(ねずみこぞう)が天井から小判をばらまく場面では、わざわざ渡米し「一番、この形がきれいに宙を舞う」と小判形のレプリカを特注。ラスベガスに武者修行に出向き、珍しいマジックを習得したこともあった。06年には「病院のベンチで生まれた」という壮絶な過去を舞台化。15年にはジャニーズ製作の舞台として初の海外進出となるシンガポール公演を成功させるなど、滝沢でしかできない仕事を重ねてきた。

 ともに「発想型」の2人。思いついたことをすぐにステージで試す滝沢の手腕は、一タレントの枠を超え「小さなジャニー」とも呼べる存在だった。ジャニー氏は、かつて舞台裏で滝沢に「ユーは顔がよすぎるんだよ」とジョークを飛ばしたこともあったが、それはビジュアルやタレントとしての実力を抜いても、裏方一本で十分通用するという、ジャニー氏なりの勲章だった。

 滝沢は来年からは演出だけでなく、後進の育成にも着手する。ステージの「表」と「裏」を熟知する男が加わることは、ジャニー氏の「Jイズム」を未来に伝えることにもつながる。

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