SHISHAMO、台風“リベンジ”「悲しい思いをさせてしまった」

スポーツ報知
東京・日比谷野外音楽堂で4年目を迎えた同所での単独公演を行ったSHISHAMO(左から)松岡彩、吉川美冴貴、宮崎朝子

 女性3人組バンド・SHISHAMOが16日、東京・日比谷野外音楽堂で4年目を迎えた同所での単独公演を行った。

 満員の3000人の拍手と歓声に迎えられ、客席中央の円形ステージで幕開け。「あの子のバラード」「推定移動距離」を歌唱後、ボーカル&ギターの宮崎朝子(23)は「こんな近くで私のお尻を見られることはないよ~。(背中を向けて)ゴメンね。近いね」と照れ笑い。日が傾き始めた頃。「涼しいよね。リハーサルでは日ざしが強かったけど、雨が降るよりいいよね」とあいさつした。

 台風12号の影響で、7月28日に予定していた地元・等々力陸上競技場(川崎市)での初の単独スタジアムライブが中止を余儀なくされた。この夏は野外フェスや音楽イベント出演を控えていたため、6月24日のラ チッタデッラ 中央噴水広場(川崎市)以来3か月ぶりのステージだった。

 宮崎は「お久しぶり。お久しぶりですよね、とっても。ライブが久しぶり。台風の影響で中止になってしまい、(ファンのみんなには)悲しい思いをさせてしまった。リベンジできるように頑張っていきたいと思う」と約束。「その時はまた、応援よろしくお願いします」とお願いすると、温かい拍手に包まれた。

 この間、夏季休暇が与えられ、3人はおのおので時間を過ごし、リフレッシュする時間に充てた。スタジアム公演の鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、全力のパフォーマンス。2時間半、代表曲「明日も」を始め、「恋する」「私の夜明け」など21曲を披露した。

 「等々力で(ライブが中止になって)悔しかった」。あの時、人目もはばからず、3人は悔し涙を流した。絶対に等々力競技場のステージに立つ―、バンドとしての明確な目標もできた。宮崎は「当たり前じゃないんだなということが増えた。みんなが来てくれたことも、晴れたことも当たり前じゃないんだなって…」と吐露。「天気も気にするようになった。今日できたのはみんなのお陰だと思う。感謝しています」

 ドラムの吉川美冴貴(23)も「(3か月もライブ期間が空いて)『SHISHAMOのこと、忘れられてしまうんじゃ』って思っている自分もいた。ステージに立って、必要のない心配だと感じた。何一つ(景色が)変わっていなくて、うれしかった。また、頑張っていこうと思いました」と前を向いた。夢の実現のため、SHISHAMOは再び走り続ける。

 11月2日に台湾・台北市のレガシー台北、同4日に中国・上海のバンダイナムコ上海文化センターで初の海外公演を開催する。海外2公演を含むライブハウスツアーは全16公演、3万2000人を動員予定。

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