是枝裕和監督「今年の3月に癌の骨への転移を知らされた」樹木希林さんを悼む

スポーツ報知
樹木希林さん

 15日に亡くなった女優の樹木希林さんが出演した映画「万引き家族」の是枝裕和監督(56)が17日未明、コメントを発表した。

 「僕が希林さんとご一緒したのは、彼女の長いキャリアの中で最後の10年ちょっとに過ぎませんが、監督と役者という関係を超えて、とても濃密な、楽しい時間を共有させて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝した。

 そして、「今年の3月に癌の骨への転移を知らされたのですが、言葉を失う僕たちスタッフを逆に気遣いながら本人はすぐに終活に入られたようでした。ご一緒した映画祭や公開初日の舞台挨拶では、ご自身の中に残ったエネルギーと冷静に向き合い、コントロールされながら、それでも役者の仕事を全うされようとしているその姿勢に頭が下がりました。身体が弱ってからもどこかその、初めての体験を面白がっているようなところがあり、凄みと軽やかさの同居した姿は、神々しくさえありました」と明かした。

 是枝監督は「最期の瞬間まで、本当に見事な、いかにも希林さんらしい人生の締めくくり方をされたと思います。もう、杉村春子さんや、森繁久弥さんや、久世光彦さんの、モノマネを混じえた楽しいお話を伺えないのは本当に寂しいですが、心よりご冥福をお祈りいたします。ありがとうございました」と樹木さんに感謝した。

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