鈴木保奈美に聞く(上) ドラマ「SUITS」でフジ「月9」復活手応え

スポーツ報知
フジテレビ系の「SUITS/スーツ」に出演する鈴木保奈美(カメラ・頓所 美代子)

 女優の鈴木保奈美(52)が、8日に始まったフジテレビ系連続ドラマ「SUITS/スーツ」(月曜・後9時)で、主演の織田裕二(50)と同局の名作「月9」ドラマ「東京ラブストーリー」(1991年)以来、27年ぶりの共演を果たした。初回平均視聴率は14・2%の好発進。鈴木は、低迷が指摘される「月9」復活の手応えを語った。(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)

 ドラマの台本読み合わせが行われた今年8月。「東ラブ」でカンチとリカを演じた2人はクランクアップ以来、27年ぶりに再会した。懐かしさが込み上げる対面は、こんなあいさつから始まったという。

 「私が『頑張ります』と言うと、織田さんが『やめてよぉ』みたいな感じ。照れはしなかったですけど…」

 久しぶりの共演シーンに「私としてはちゃんと付いていってるつもりです。(織田の)迫力に負けないように、というのは日々模索しています」。撮影の合間も感傷に浸ることはない。「(27年前の)思い出話はしないですね。今のことをどうやるか話し合う方が大事なんで。はい」と、きゅっと口元を引き締めた。

 1994年の主演作「この世の果て」以来、24年ぶりの「月9」復帰。出演オファーを受けたのは今春だった。「古い戦友のよう」という織田と共演することを知らされると、「私でいいんですか。力不足ではないでしょうか」との思いがよぎったという。

 今作は、米国で2011年から放送された同名の人気ドラマを日本風にアレンジしたもの。傲慢な性格だが東大出身の敏腕弁護士・甲斐正午(織田)が、天才的な記憶力を持つフリーター・鈴木大貴(Hey! Say! JUMP・中島裕翔)とコンビを組み難しい訴訟に挑む。鈴木は2人を見守る弁護士事務所の代表・幸村チカを演じている。

 「『東京ラブストーリー』の時は、自分のことで精いっぱいで織田さんのことをちゃんと見られなかった。だから、今回は興味深く、魅力的な織田さんをよ~く見てやろうと思っています! どんなふうにお芝居にアプローチされているのか、共演者やスタッフとのかかわりとか」

 「東ラブ」の恋人関係から、上司と部下の役柄に。「私が唯一、織田さんに上からものを言える立場なので、非常に楽しいです」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。

 2人の共演の話題に呼応するように、初回平均視聴率は14・2%をマーク。全盛期に比べ、視聴率の低迷が指摘される「月9」復活の起爆剤になりそうかとの問いに、「なるでしょう」ときっぱり。“トレンディードラマの女王”は、視聴率の重圧も「しょいます。しょいますよ」と力強く宣言した。

 米国版「SUITS」はすでに「シーズン8」に突入。日本版のシリーズ化について聞くと、「やりたいですね。2026年ぐらいまで“チカ”でいたい」と瞳を輝かせた。(江畑 康二郎)

 〈鈴木 保奈美〉(すずき・ほなみ)1966年8月14日、東京・大田区生まれ。52歳。84年のホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞。TBS系「おんな風林火山」(86年)で初主演。主演作はフジテレビ系「愛という名のもとに」(92年)、映画「ヒーローインタビュー」(94年)など多数。98年に石橋貴明と結婚して芸能界を引退したが、2011年のNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」で女優復帰。現在、NHK・BSプレミアムの主演ドラマ「主婦カツ!」(日曜・後10時)にも出演。160センチ。血液型A。

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