東京五輪公式映画監督に河瀬直美監督が就任「映画監督になったのは、このためじゃないかと」

スポーツ報知
2020年東京五輪公式映画監督に就任した河瀬直美さん

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、東京五輪の公式映画監督に河瀬直美監督(49)が就任したと発表した。会見した河瀬監督は「大変驚いています。等身大で自分の出来ることを全うしたい」と述べた。

 組織委によると、国際的に活躍していること、芸術性、ドキュメンタリー性、五輪理念との合致などにより選出した。中高とバスケットボール部に所属し、国体にも出場経験がある河瀬監督は「スポーツを続けずに、映像と向き合って、またスポーツと。映画監督になったのはこのためだったんじゃないかと思ったくらい。運命のような感じがします」と笑顔で語った。

 河瀬監督は奈良県出身。1997年に監督した初の商業映画「萌の朱雀(もえのすざく)」でカンヌ国際映画祭のカメラドール(新人賞)を史上最年少の27歳で受賞。07年には「殯の森(もがりのもり)」が同映画祭で最高賞に次ぐグランプリを受賞した。

 13年にはフランス芸術文化勲章のシュヴァリエ章を日本人女性監督として初受章。15年の「あん」では、9月に亡くなった主演女優の樹木希林さん(享年75)に多数の賞をもたらした。

 自然や光を活かした映像美を特徴とするだけに、スポーツの祭典をどのように撮影するかが注目されそうだ。

 前回、64年の東京五輪では「ビルマの竪琴」や「野火」などで知られる巨匠・市川崑監督(2008年死去)が公式記録映画「東京オリンピック」の総監督を務めた。記録性のみならず、高い芸術性を表現した作品となり、話題をさらった。

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