「イッテQ!」やらせ疑惑に日テレが見解 祭りでっち上げは否定も「誤解を招く表現あった」

スポーツ報知
東京・汐留の日本テレビ本社

 5月20日に放送された日本テレビ系人気番組「世界の果てまでイッテQ!」(日曜・後8時)のラオスで開かれた「橋祭り」について、8日発売の「週刊文春」が「ヤラセ疑惑」と報じたことを受け、日本テレビは同日、報道各社に文書を送付し、疑惑を否定するとともに、一部誤解を招く表現があったことを「真摯(しんし)に反省すべき」などとコメントした。

 「週刊文春」によると、当該コーナーは芸人の宮川大輔(46)が参加する番組の人気企画。4月8日にラオスの首都・ビエンチャンで行われた「橋祭り」は、イッテQサイドがでっち上げたもの、という趣旨の内容を報じている。

 日テレはこの日、加藤幸二郎・情報制作局長名義でコメントを発表した。全文は以下の通り。

 〈1〉「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」の企画コンセプトについて

 当番組の「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」企画(以下、「祭り」企画)は、これまでも大規模で伝統的な祭りだけでなく、小さな地域で行われる様々な大会や、コンテスト、催しなども含めて、幅広く“祭り”として取り上げてまいりました。小規模の催しにも参加してきました。企画の決定に関しては、番組がリサーチした世界の祭りから選ぶケースや、世界各国の現地コーディネート会社や旅行会社、イベント会社などから提案を受けて、参加するケースなど様々です。祭りの参加に際しては、現地のルールに則って参加しておりますが、撮影に際して、体制やスケジュール、安全面等、様々な協議をし、協力を仰ぎながら進めております。

 また、それぞれの祭りのネーミングについては、例えば「チーズ転がし祭り」や「トマト祭り」など、元々、日本でも広く知られているものもあれば、「ブタ祭り」、「人間ボウリング祭り」、今回の「橋祭り」など、現地の名称では内容が伝わりにくいものに関してより親しみを持って伝わるよう、番組でわかりやすく意訳して名前をつけているものもあります。

〈2〉今回の企画の成立について

 今回の企画は、現地からの提案を受けて成立したもので、番組サイドで企画したり、セットなどを設置した事実はなく、また、番組から参加者に賞金を渡した事実もございません。ラオスの情報文化観光省には、番組の趣旨を十分に説明し、正式な手続きを経て当局の許可をいただき、撮影にもご協力をいただきました。

 現地コーディネート会社からの提案では、水の上の一本橋を自転車で渡る催しは、東南アジアのテレビ局でも取り上げられるなど各地で人気となっている催しとの事で、番組サイドでも資料映像等を確認した上で、企画決定に至りました。

 一方でこの催しについて、コーディネート会社から、ラオスでは村単位で開催されているという説明はあったものの、今回放送した会場での開催実績を十分に確認しないまま作業を進めてしまいました。結果、この会場で初めての開催であった「橋祭り」を、放送では毎年行われているかのような、誤解を招く表現となりました。この点については、番組として真摯に反省すべき点があったと考えております。

 また、「橋祭り」が現地のコーヒーフェスティバルの敷地で開催されることは、事前に承知しておりましたが、これまでにもイベントとセットで催しが行われるケースは珍しいことではなく、意図して紹介しなかったわけではありません。

〈3〉「世界の果てまでイッテQ!」の制作姿勢について

 イッテQ!はロケの失敗や不成立に関しても、隠さず見せることで、番組をより楽しんでいただけるという姿勢で制作にのぞんでいます。番組としては今回、意図的に隠した事実はありませんが、開催実績について毎年今回の撮影場所で実施されているような、放送上、誤解を招く表現があったことに関しまして、ご批判を真摯に受け止めております。今後の「祭り」企画については十分に確認の上、誤解を招く事が無いような形で放送致します。これからも視聴者のみなさまにご支持いただける番組作りに邁進する所存です。

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