BTS所属事務所が日本語版公式サイトに謝罪を掲載

スポーツ報知
BTSのライブに集まったファン

 韓国の人気グループ「BTS(防弾少年団)」の所属事務所は14日、原子爆弾がプリントされたTシャツを着用したり、ナチスの記章をあしらった帽子をかぶったりしたことについて、日本語版公式サイトに謝罪を掲載した。

 事務所によると、問題は3点。

 1.BTSが原爆のイメージの入った衣装を着用したというもの

 2.BTSが過去に韓国内の雑誌のグラビア撮影でナチスの模様の入った帽子を着用したというもの

 3.BTSが過去に参加したイベントのパフォーマンスでナチスのマークを連想させる旗を振って公演をしたというもの

 事務所はまず、「当社所属の全アーティストの活動において、戦争および原爆等を支持せず、これに反対し、原爆投下により被害に遭われた方を傷つける意図は一切なく、今後もないことを明らかにいたします。ナチスを含む全ての全体主義、極端な政治的傾向を帯びた全ての団体および組織を支持せず、これに反対し、このような団体との関わりを通して過去の歴史によって被害に遭われた方を傷つける意図は一切なく、今後もないことを明らかにいたします」と説明した。

 その上で、原爆Tシャツ着用については「一切の意図はなく、衣装自体が原爆被害者の方を傷つける目的で製作されたものではないことが確認されたにも関わらず、当社が事前に十分な監修ができず、当社のアーティストが着用するに至ったことにより、原爆被害者の方を意図せずとも傷つけ得ることになった点はもちろん、原爆のイメージを連想させる当社アーティストの姿によって不快な思いを感じ得た点について心よりお詫び申し上げます」として謝罪した。

 また、グラビア撮影でナチスの模様の入った帽子を着用したという点については「一切の意図はなく、当日、撮影に関わる全ての服装とアクセサリーは該当のマスコミから提供を受けたものであるにもかかわらず、当社が事前に十分な監修ができず、当社のアーティストが着用するに至ったことにより、過去、ナチスによって被害に遭われた方を意図せずとも傷つけ得ることになった点はもちろん、ナチスのイメージを連想させる当社アーティストの姿によって不快な思いを感じ得た点について心よりお詫び申し上げます」と謝罪。そして、「責任はアーティストの所属事務所として細部にわたる支援ができなかった当社にあり、当社所属のアーティストは、数々の日程と現場の状況等を考慮するに、上記の事案の責任において関連がない点を明らかにいたします」とし、責任は所属事務所にあるとした。

 過去に参加したイベントのパフォーマンスでナチスのマークを連想させる旗を振って公演をしたという点についても釈明。「問題提起された公演は2017年、当社所属のアーティストが参加した韓国の伝説的なアーティスト、ソ・テジの記念公演であり、画一的な教育の現状を批判する社会的メッセージを込めた“教室イデア”のパフォーマンスシーンを含んでおります。問題提起された旗およびイメージは、ナチスと関連のない創作アートワークであり、“画一的な全体主義的教育システムを批判”するためのパフォーマンスでした」とした。その上で、「このパフォーマンスが一部で問題提起されたように、ナチスとの関連性があるというのは全く事実ではなく、むしろ、このような全体主義的な現実を批判するための創作的な要素を含んでいるという点が考慮されなければなりません」とナチスとの関連性を否定した。

 事務所は「今後も、この度問題提起された事案だけでなく、さまざまな社会、歴史、文化的な背景に対する理解を基盤に、当社および所属アーティストが活動する上で、細部にわたって気を配り、私共によって心に傷を負う方がいないように、さらに注意を払います」と今後に向けた取り組みを明かし、「当社がこのような点に気を配る上で至らない点があり、心に傷を負われた全ての方に丁重にお詫び申し上げます」と謝罪した。

 事務所は、日本と韓国の原爆被害者協会の関係者に説明するとともに謝罪していることと、問題を提起した米ユダヤ系団体にも謝罪の書簡を発送したとしている。

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