「角座」の名称を存続 来年元旦に「心斎橋角座」オープン 

スポーツ報知
「心斎橋角座」オープンの発表会見に出席した(左から)酒井とおる、酒井くにお、桂福団治、朔矢しゅう、森脇健児

 松竹芸能は19日、大阪市内で会見を行い、来年1月1日に新劇場「心斎橋角座」をオープンすると発表した。

 同事務所に所属するタレントの落語やお笑い公演を始め、OSK日本歌劇団やアイドルの公演を行う拠点となる。また、新たな試みとしてステージをインターネット配信するほか、京都造形芸術大学の協力を得て、同所の運営に学生のアイデアを採り入れるなど、将来の人材育成にも力を入れる考えだ。

 会見に出席した落語家・桂福団治(78)は「角座は体の一部、魂のようなもの。私たちはこの劇場で芸を培われて今日がある。先達たちに喜んでもらえるように励みたい」と、ホームグラウンドである「角座」の復活を喜んだ。

 角座は江戸時代から道頓堀付近にあった芝居小屋「浪花座」「中座」「朝日座」「弁天座」とともに「道頓堀五座」として親しまれてきた。角座は1984年、浪花座も2002年に閉館し、五座は姿を消したが、04年に「B1角座」(08年閉館)、13年に「道頓堀角座」と形を変えながらも由緒ある名前を残してきた。

 「道頓堀角座」も今年7月、5年間の定期借地契約を終えて閉館。道頓堀やアメリカ村など、ミナミの繁華街で候補地を探していた中で、心斎橋での開館を決めた。同館の使用期間は10年となるが、森脇健児(51)は「(劇場を)作ってはなくなるというのは、僕らは慣れてますから。むしろ10年もあるんやという感じです」と歓迎。兄弟漫才コンビ「酒井くにお・とおる」の酒井くにお(70)も「僕らは最後までもたないのでいいですけど」と笑わせた。

 来年1月1日のオープンには「J:COM寄席」と題して、ケーブルテレビでの生中継を行う。従来の寄席やお笑い公演に加え、外部のサブカルチャー発信などさまざまな形で劇場を活用する考え。また、「一口支配人」と題して、劇場の運営資金の一部をクラウドファンディングで募る。

芸能

×